とっても小さくて、パパ、ママのお世話なしには生きていけない赤ちゃんですが、生まれてからの1年間で劇的な成長を見せます。寝返りをして、ハイハイをして、立つようになって。1歳にもなると、一言二言、言葉を発することも。とても可愛い時期ですが、同時に自我が見え始め、わがままに翻弄されるパパ、ママも多いのではないでしょうか。
1歳は自分の意志を少しずつ持ち始める時期。パパ、ママにとっては、それが「わがまま」と映ってしまう場面が多いようです。
それでも、「これまで甘やかしすぎてしまったせいかもしれない」と思い悩むこと、ありますよね。それに、「まだ1歳だってわかっているのに、毎日イライラしてしまい、子供に当たってしまいます…」と、つい感情的になってしまうことも。
でも心配いりません。1歳のわがままは皆が通る道。そして、パパ、ママの不安や苛立ちも、親なら誰もが経験しているでしょう。
1歳のわがままがなぜ起きてしまうのか、どう対処したらよいか。これらを知ることで、パパ、ママのストレスは和らぐはずです。成長著しいこのかわいい時期を、楽しく笑顔で見守ってあげられるようにしたいですね。
1歳のわがまま どうして?
1歳児のわがままの様子を聞くと、実にさまざま。
「好きなご飯じゃないと、お皿を投げ捨てる」「おむつ交換、着替えをしようとすると脱走する」「公園から帰るときは、てこでも動かない。ベビーカーで海老反りで嫌がる」「歯磨きは泣いて嫌がる、噛みつく」「寝るときは泣き疲れるまで横になれない」
日々のひとつひとつの事柄に、色々なわがままが出ていることがわかります。これが一日に何度も起きたり、毎日続いたりすると、パパ、ママはとっても疲れてしまいますよね。
1歳はまだ言葉が十分に扱える年齢ではないので、自分の思い通りにならないと、泣き喚いたり、癇癪を起こしてしまったり、パパ、ママにとってはわがままと映る行為が見られるようです。
1歳は自我が芽生え始める時期。0歳の頃から、親や周りの人たちから愛され、声をかけられ、経験してきたことで、「これをやってもいいんだ」と自分の意志を持つようになるようです。でも、大人の事情を理解することは難しいので、自分の意図と違うことを求められると、心の整理がつけられないのでしょう。
また、パパ、ママの気を引きたい時にわがままが垣間見えることも。「これをすることで、パパ、ママはどんな反応を示すかな」「手を止めて自分のことをみてくれるかな」大好きなパパ、ママの愛情を確かめたい、愛されているという安心感が欲しい、そんな気持ちの表れなのですね。
1歳のわがまま どうしたらよい?
日々繰り広げられる1歳児のわがまま。はじめはおおらかに接することができても、毎日、何度も起きると、パパ、ママも頭にきてしまうこと、ありますよね。
1歳児のわがままへの対応には、3つのポイントがあります。
これらを意識することで、パパ、ママの心の乱れもおさまるはず。自分の意志を持ち始めているという子供の発達を、ポジティブに見守ることができるようになるでしょう。
命の危険に関わること以外は見守ろう
1歳になって色々なことができるようになってくると、「しつけ」が気になるパパ、ママも多いのではないでしょうか。
「このご飯イヤ!」といってお皿を投げたり、「歯磨きイヤ!」といって泣き喚くなどの行為は、許せないと思ってしまうこともあるかもしれません。でも、このようなことに毎回対応することはとても大変。子供自身も「ダメ!」に慣れて、無関心になることも。
この時期に大切なのは、命の危険に関わることに対して、しっかりと注意すること。例えば、信号が赤なのに飛び出そうとすることや、たばこや洗剤を口に入れること、などです。1歳だとまだ理解ができず、パパママに押さえられると、泣いて嫌がる子もいるかもしれません。
でも、ここで変に子供の甘えを許すと、もしものことにつながる可能性もあります。命に関わると、パパ、ママが判断したときは、有無を言わさずに止めること。してはいけないことは、あやふやにしない姿勢が重要です。そして、命に関わらないというわがままであれば、あまり気にせずに見守るようにしましょう。
このように対応することで、いざというときの「ダメ!」が効果的に働くようになります。しつけは言葉で意思疎通がしっかりとできるようになってからで、十分間に合います。焦らず、危険がないことであれば見守る姿勢を大事にしていきましょう。
子供の気持ちを汲み取って代弁しよう
わがままが見えた時、その気持ちに共感してあげることも有効です。
1歳児は大人の言うことを細まかく理解することは難しいため、頭ごなしに怒ってしまうと、「否定された」という気持ちが植え付けられてしまうようです。せっかく自分の意志をしっかり持ち始めた時期、この素敵な種を潰すようなことはしたくないですよね。
まずは子供がどういう気持ちだったのか、寄り添って共感してあげましょう。これだけで、子供の気持ちが少しずつ落ち着いてきます。
そして、「○○したかったのかな?」「○○はいやだったのかな?」など、まだ文章で言葉を伝えられない子供の代わりに、言葉を補って、気持ちを代弁してあげてみてください。子供自身、自分の気持ちを認識し、またパパ、ママに受け止めてもらえたという安心感で、心が満たされるようですよ。
気持ちを代弁するときは、短く完結に、を心がけることもポイントです。子供は長く話すと集中力が続きませんし、内容も頭に残らないようです。子供の反応を見ながら、わかりやすい言葉で互いの共感を得られるようにしたいですね。
大好きだよと抱きしめよう
子供のわがままに対しては、上から目線で注意をしたり、命令口調になってしまいがち。でもそれでは、泣いている子や癇癪を起こしている子に対し、想いを届けることは難しいでしょう。
むしろ、子供を抱きしめて、パパ、ママの愛情を伝えることが重要です。大好きなパパ、ママの愛によって子供の心が満たされて、次第に癇癪がおさまり、笑顔が見えることも。
また、子供を抱きしめることで、パパ、ママ自身の心が落ち着くという効果もあります。
パパ、ママも人間ですから、子供のわがままにイライラしてしまったり、子供を雑に扱ってしまったりということもありますよね。そんな時、あえて自分から子供を抱きしめてみてください。行動することによって、気持ちは後からついてきます。
自分を救う意味でも是非実践してみてくださいね。
おわりに
今回は、1歳のわがままの理由と対応方法についてご紹介しました。いかがでしたでしょうか。
1歳児は、自分の意志を持ち始めるという、人としてとても大事な成長を見せます。言葉が十分でないために、その気持ちが大人にはわがままに映ってしまうこともありますが、
・命の危険に関わること以外は見守る
・子供の気持ちを汲み取って代弁する
・大好きだよと抱きしめる
これらの対応を根気強く行っていくことで、パパ、ママ自身のストレスもだいぶ緩和されると思います。子供の素敵な成長を笑顔で見守っていきたいですね。