3歳までにやるべきことってナニ?日常生活から人生の土台づくりを

3歳というと、幼稚園ではそろそろ年少さんとして入園する頃。飛行機やホテルなど、これまで無料だったものが、幼児料金をとられるようになる頃でもあります。赤ちゃんから子供へと変わっていく、そんな転換期。「それまでにやっておかなくちゃいけないことって何だろう?」と、ふと考えたことがある人は多いのではないでしょうか。

実は0歳から3歳は、子供にとって大切な発達期間。3歳までの取り組みによって、人生の土台がしっかり築かれる、そういう重要な期間だったのです。

そう言うと、「失敗してしまったらどうしよう」という不安の声や、「いろいろ教えているのに、全然できなくて逆にイライラする」という不満の声も聞こえてきそうです。

子供のために何かやらなくちゃ!と不安に思ったり葛藤する気持ちは、親であれば誰もが持っているもの。我が子を想う純粋な愛情です。3歳までにやるべきことを知って、その想いを空回りさせずに、子供へ届けていきましょう。

3歳までにやるべきこと、それは日常生活の心がけにヒントが

それでは、実際にどのようなことに取り組めば良いのでしょうか。3歳までは特に手がかかる時期。普段の生活を送るだけでも精一杯で、新しいことを取り入れるのはハードルが高いですよね。

実は、何かを特別にやらなくちゃいけないとか、習い事に通わせてそこで成果を出さなくちゃいけない、などという必要は全然ありません。

3歳までにやるべきことは、誰でもできる、日常生活のちょっとした心がけにありました。

【言葉の発達】絵本の読み聞かせでコミュニケーション力を豊かに

普段どのような絵本を手に取っていますか?子供が乗り物が好きだから車の本、女の子だからおままごとの本。普段さりげなく自分で基準を決めて、絵本を選んでいる人も多いかもしれません。

でも実は子供の好き嫌いや性別に関係なく、色々な本を読み聞かせてあげるのが良いと言われています。得られる言葉が豊かになり、またその後の対人関係にも良い影響を与えるという研究結果も。コミュニケーション能力が備わり、相手の感情を理解する力や、自分の意思を伝える力が養われるのですね。

子供が言葉を学ぶのは、もちろん絵本からだけではありません。親子の普段の会話も重要。でも絵本には、ページをめくるごとにさまざまな場面が描かれています。子供の頭の中は想像力でいっぱい。効果的に言葉が習得できるんですね。

でも絵本って作りがしっかりしていて、お値段も高いですよね。幅広いジャンルの本を家に揃えるのは難しいかもしれません。そういうときは図書館がおすすめ。普段手に取らないものにも目を向けられますし、新しい発見があるので面白いですよ。

1歳から3歳頃までは、言葉の敏感期と言われます。

絵本をたくさん手にとって、色々な表現を耳に入れる機会を作ってあげたいですね。

【身体の発達】日常の運動遊びで運動神経アップ

1歳を過ぎる頃になると多くの子は歩くようになり、また2歳にもなると走ったりジャンプしたりと、積極的に体を動かすようになりますよね。

実は3歳頃までに、人としての基本的な運動機能が完成されると言われています。この時期までに効果的に体を動かすことで、運動神経もアップするんですね。

「体操やプールなどを習わせた方がよいのでしょうか」実は私も気になって教室を調べたことがあります。また2歳からベビープールに通わせているという友人もいます。

もちろんそれ自体を否定するわけではないのですが、特別なことを行う必要はないようです。たとえば、歩く、走る、階段を上り下りする、しゃがむ、何かを引っ張る、押す。まさに日常生活そのものですが、日々のこういった運動を遊びとして取り入れることが重要です。

子供って、何度も同じことを繰り返す遊びをして、親を悩ませることってありませんか?例えば、同じ道を行ったり来たりしたり、階段を何度も上り下りしたり。これらの子供の純粋な行動や興味には、それを習得したい、成長したいという、人としての発達要求があると言われています。

「何回往復すれば気がすむのだろう」「疲れたから早く帰りたい」などと、親としては困ってしまうこともありますが、実はそれが子供の成長への架け橋だと思うと、様子が少し違って見えてきませんか?

1日少しの時間でも良いので、子供と一緒に思いのままに体を動かす時間を作ってあげたいですね。

【心の発達】深い愛情で信頼関係の形成を

もう一つ忘れてはいけないのが、心の発達です。

1歳、2歳と、だんだん大きくなると自我が芽生えてきます。気に入らないことがあれば「イヤ!」、独占しようとして「○○ちゃんの!」などと言うことが増えてきますよね。

この時期に大事なのは、親子の信頼関係の形成です。

しつけをしっかりしなくちゃという思いが強いと、子供をしかるという場面もでてくるかもしれませんが、それがうまく伝わらないと、逆効果。「ママはなんで自分のことをわかってくれないんだろう」というネガティブな思いが子供に残ってしまいます。また、0歳の頃は抱っこやふれあい遊びを通じたスキンシップが多いものの、だんだん大きくなると肌のふれあいも少なくなる傾向にあります。

信頼関係を構築するには、子供に愛してもらえていると感じさせることが重要です。これによって子供は、自分の存在価値を認識して、これから大きくなる上で色々なことにチャレンジする原動力を得ていくんですね。

イヤイヤ期は、親にとっては理不尽な要求が多かったりして、子供としっかり向き合うのを諦めてしまったり、きつく当たったりしてしまうこともあります。でもこの時期の子供たちは、「自分にもできるよ」「ママ、ちゃんと自分をみて」という気持ちが強いだけなのです。

まずは触れ合いを大事にして子供をしっかりと受け止めるようにしましょう。しつけのことは考えすぎず、しっかりと甘えさせてあげることも重要です。深い愛情をもって子供を包み込んであげたいですね。これによって、子供の情緒が安定し、親子の信頼関係がしっかりと築かれていきますよ。

まとめ 普段の生活を大切に、人生の土台づくりを!

それでは今回の記事を振り返ってみましょう。3歳までにやるべきこと、それは以下の3つでした。

1.【言葉の発達】絵本の読み聞かせでコミュニケーション力を豊かに

2.【身体の発達】日常の運動遊びで運動神経アップ

3.【心の発達】深い愛情で信頼関係の形成を

3歳まではとても多感な時期。子供たちは、日々の生活の中からさまざまなことを吸収します。子供の成長をしっかり見守って、人生の土台づくりをしていきたいですね。