「自分の思った通りにいかないと泣き叫ぶ」
「地団駄を踏まれて梃子でも動かなくなる我が子に、導火線に火がつきそう」
2歳児のイヤイヤ期が終わったと思ったら、3歳児の癇癪に悩まされている方は多いのでは?
意思疎通がかなり流暢になったことは発達的に大きなことですが、精神的にはそこまで大きく成長していません。
つまり世界は自分を中心にして回っていると思い続けているということです。
2歳児に芽生えはじめた自我が、言葉として発露されている状態が3歳児のわがままと言えるでしょう。
言葉が通じるからこそ逆にストレスになってしまいがちな現状を打破するには、やはり言葉と触れ合うことで向き合うしかありません!
時間場所を問わず、いうことを聞かない子どもに、焦り、怒り、諦念を抱き、くたびれてしまう……このような状態で我が子と向き合っても、あまりうまくいかないのは目に見えていますよね。
導火線に火がついたら後戻りするのはなかなか難しいですが、子どもを丸め込む術を会得すれば心にゆとりを持てるかも!
3歳児の「わがまま」を「欲求」に捉えなおしてみよう!
「どうして理解してくれないの!?ダメって言っているでしょう」
「それはダメ、〇〇しなさい!」
わがままをいう子どもに、こんな台詞を吐いたことはありますか?
時間と場所という制約がなければ向き合ってあげられるかもしれないけれど、現実はそう優しくはなく。
時には癇癪を立てる子どもと、それをきちんと躾けられない親へ向けられる迷惑そうな視線!
一体どうしたらいいのだろう……これがずっと続いたら?と恐怖に怯えているならば是非この章を読んでくださいね。
わがままをいう子どもを前にして、まずは自分に言い聞かせて欲しいことがひとつ。
【言葉が通じることと、理解するは違うこと】です。
子どもは自分の欲求を言葉にできますが、その欲求が適切なシチュエーションで発しているかは理解していません。
ですから、私たちが今まで「我儘」と捉えてきたことを一度純粋に子どもの「欲求」と捉えなおしてあげてください。
そしてそれを否定しないこと!
例えば子どもが自分の洋服を、季節に合わないものを選んだとき、
「それはダメ」と否定するのではなく「それが着たいんだね」と受け止めてみてください。
否定をやめるだけで子どもは安心し、駄々を捏ねたり、泣き叫ぶ機会が減ります。
我が家では〈買って買って攻撃〉がとても辛かったです。
地面に転がってジタバタすることはありませんでしたが、「なんで買ってくれないの」「いいでしょ」と延々と…
もちろん全ての欲求を肯定していたらこちらが破産してしまいます。
だから「ダメ!」と強く言っていたのですが、そのうち子どもたちに「いっつもダメダメ!ダメダメばっかり!!」と言われてしまったのを克明に覚えています…。
その後、出来るだけ「ダメ」を言わないようにして「これが欲しいんだね」とワンクッションおくようにしました。
そして「でも同じものがお家にあるよ?」「どうして欲しいの?」「確かにこれ素敵だね」と少し話をシフトするようにしました。
全く別の話題を振ると、子どもは無視されたと感じますし、私たちに不信感を覚えるので、本当に少しです。
2歳児の時にイヤイヤされたら、選択肢を与えてそちらに意識を移すことをするように、自分の言葉で語らせることに集中させるようしました。
そうすることで欲求そのものから一歩遠ざかることができるのです。
欲求というのは、欲求を誘発する何かしらによって生まれますが、誘発装置を認知することで口に出すようになります。
誘発装置から距離を置かせることがここでは重要です。
3歳児はかなり口達者になりますが、二回りほど長く生きている私たちの口八丁にはまだまだ及びません。
徐々に誘導して、話題転換などをしてみましょう。
もちろんダメな理由を説明して、理解してくれる子どももいますが、「理解すること」と「欲望に忠実なこと」って違うんですよね……。
3歳児のわがままに対して、親だからできる向き合い方は?
「癇癪が治らない子どもに、つい怒鳴ってしまった」
「説明してもいうこと聞いてくれない」
親も子どもも自暴自棄になってしまっているならば、子どもへの認識を変えるときかも?
何かを抑圧するとき、私たちは子どものためを思ってしていることですが、子どもの欲求の前には障害物に過ぎません。
日本では特に「子どもは親が管理するべき」というイメージがありますが、3歳であろうと何歳であろうと、1人の人間であるという意識を持つことが求められます。
つまり過干渉、過剰管理をしないこと、1人の人間として尊重できるところはさせてあげる、ということです。
親の「すべき」に従わず、後で泣きべそをかく子どももいるかもしれませんが、そのような経験を通じて子どもは親のアドバイスの大切さも理解していきます。
アドバイスは有効性を示さないと、素直に聞き入れてはくれませんからね…!気長に!
わがままに対して寛容になりすぎることで、聞かん坊になってしまったら……と不安になるかもしれません。
けれど子どものわがままは欲求の比重が大きいだけです。
成長することでTPOを理解し、徐々にわがままの度合いは落ち着いていくでしょう。
譲れない基準を設けて、ゆとりを持って子どもと関係を気づいてみませんか?
譲れないことは多くない!
3歳児に高度な基準を設けても、ままならないので本当に最低限で十分です。
むしろミニマムが子どもにとってのマキシマム!
- 他者の権利を侵害しない
- 自他共に危険に身をさらさない
- 暴力を振るわせない
この三点くらいならどうでしょう?
我が家では弟君が姉君のものを所望することは、まぁよくありました。
出来るだけ「お姉ちゃんでしょ!」と強制的に譲らせるようなことはしたくなかったので「お姉ちゃんが満足したら〇〇しようか」
「何時まではお姉ちゃんだよ」
「弟君の番になったらどんなことをしたい?」
というように、視点や立場をイメージさせながら交渉していきました。
3歳くらいはどこにそんな体力が…?と思うくらいエネルギッシュですのでジタバタ暴れて叩いた蹴ったとなることも。
基準に違反したら怒鳴らず厳しく説明しながら叱ります。基準があるからこそ然り易くもなりますよ☆
最低限のルールを設けることで、子どもたちも徐々にどの場面なら自分の欲求がまかり通るのか、止められるのか把握してくるようになります。
触れ合うことでアフターケア
交渉中、あるいは交渉後にして欲しいことは触れ合うこと。
大人になっても私たちは触れ合うことで言葉以上のものを感じ取ります。
言葉を習得したばかりの子どもは、まだまだ触れ合う重要性の比重は高いのです。
我慢できたら「ありがとう」
質問に答えてくれたら「そうなんだね」
気持ちを消化できたら「よかったね」
答えながら、抱きしめてあげてください。
我が家では年齢問わず触れ合うことはよくやっていましたが、弟よりも譲歩してくれた姉に対して抱きしめることもしばしばありました。
触れ合いながらも言葉で語らせる、想像させることを促進し続けましょう。
わがままをいうことも、それは私たちのコミュニケーション!
まとめ
本稿のまとめは以下のとおりです↓
- 言葉が通じることと、TPOを理解していることは別問題!
- わがままに対して否定から入らない!
- 「わがまま」を「欲求」として捉えなおしてみて
- 欲求装置から少しずつ距離を取らせてみよう!
- 過剰管理は親のアドバイスを苦言に変える!
- 話させること、想像させることが交渉中
- わがままだってコミュニケーション!最低限で最高の基準を設けて触れあおう!
私たちは大人の社会に生きていて、他者と関わりながら日常を送っています。
多くの人は赤の他人であるが故に、わがままを言われると反感を抱きますよね?
我が子の癇癪をわがままと受け止めると、私たちの心が辛い。
ならば大人のわがままと子どものわがままは少し違うものかも、と捉えなおしてみてはいかがでしょうか。
私たちの世界は認識によって事情はいくらでも変化するのですから!
最後まで読んでくださってありがとうございました!