赤ちゃんに怒鳴り声を…。何か悪い影響はあるの?

日々の子育てや家事、仕事との両立などに疲れを感じ、ついイライラしてしまう事ってありますよね。子どもが言う事を全く聞いてくれなくて怒ってしまった、家事育児の協力をしてくれないパートナーに怒りをぶちまけたなんてこともあるでしょう。

赤ちゃんに向かってついつい怒りのままに大声を上げてしまったら…。横で泣いている赤ちゃんや大きな声に怯えている姿を見たら不安になりますよね。

我が子やパートナーなど家族に怒鳴ってしまうと、「怒りすぎちゃたかな?」「怒鳴ってしまうなんて…」と後々になって反省していませんか?「怒鳴る」という行為そのものには、何の意味もメリットもありません。相手が誰であっても、良い影響は与えないのです。

だからと言って、いけない事をしてもそのままだったり伝えたい事をしっかりと言わないと相手には何も届きません。

「怒鳴る」と「叱る」は違うのです。子どもにとって良い方法で、物事の良し悪しをしっかりと伝えてあげなければなりません。小さな赤ちゃんだからこそ、良い刺激が大切なのです。その良い刺激をたくさん与えながら穏やかに過ごすためのポイントをご紹介いたします。

赤ちゃんへ与える怒鳴り声の影響は?

何だか最近よく家族に怒鳴ってしまっているなぁ、と自覚している人も多いのではないでしょうか。怒らないようにしようと思っていても、ついつい声のボリュームが大きくなってしまうという事もありますよね。

怒鳴り声が赤ちゃんに良い影響を与える事は一切ありません。それはこの時期だけでなく、今後の成長発達にも関わってくるのです。

赤ちゃんが健やかに育っていけるように、まずはどんな影響があるのかを知り、今度の家族の関わり方の参考にしてみてくださいね。

精神面へのダメージ

ある大学の研究では、怒鳴り声を聞く事で赤ちゃんは精神的な部分の成長が妨げられてしまうそうです。実際に1歳〜2歳の子どもを対象に研究を行ったところ、頻繁に怒鳴られたり怒られていた子どもはその後に多くの問題行動がみられました。

怒鳴り声を頻繁に聞かせたり頭ごなしに叱ると、攻撃的になったり問題行動を起こすようになると言われています。さらに将来的にはうつ病の危険性も高まるそうです。

子どもを怒鳴りつけても、さらに言う事を聞かなくなったりと反抗しませんか。子どもを上から押さえつけるということは、全てにおいて悪影響なのです。また我が子に直接怒鳴っていなかったとしても、怒鳴り声を聞かせるという行為そのものが精神面にダメージをもたらしてしまいます。

脳へのダメージ

怒鳴り声や怒鳴るという行為は、赤ちゃんに限らず全ての子どもの脳へ悪影響をもたらすと言われています。子どもの気持ちを傷つけるような言葉を浴びせたり怒鳴ったりという行為が重なると、子どもの脳の構造に永久的なダメージを与えてしまうのです。

これまで多くの研究が行われ、家庭環境の問題が影響して精神的ダメージを受けてしまった子どもを分析しました。その結果、健康な子どもの脳に比べて家庭に問題を抱えている子どもの脳梁と呼ばれる部分が収縮していたそうです。この脳梁は左右の大脳半球を繋ぐ太い束で、これが収縮すると脳半分の統率が難しくなると言われています。

このように上手く統率できなくなる事で、感情が不安定になったり気分の変動が激しくなるそうです。また集中力が低下したり、その後の性格にも変化が現れてしまいます。

「怒鳴り声」は脳へ大きなダメージを与えてしまうという事が、多くの研究で証明されているのです。

赤ちゃんに怒鳴り声を…。今からでもこの悪影響を食い止められる?

すでにもう何度も赤ちゃんに怒鳴り声を聞かせてしまった…。怒鳴り声によって脳構造に永久的なダメージを与えるとなると…もう遅いのでは?幼児期になって問題行動を起こすようになったらどうしよう…と様々な不安がよぎりますよね。

赤ちゃんを怒鳴ってしまったり怒鳴り声を聞かせてしまった事があるのであれば、今すぐその行為をやめましょう今からでも遅くはありません。赤ちゃんにたっぷりの愛情を与えてあげてください。赤ちゃんがどんな時でも親の愛情を感じられるような関わり方をする事が、今後の成長発達に大切です。

実際にたくさんの愛情を普段から与えたり常に温かな接し方をしている場合は、怒鳴り声を何度かあげたとしても脳や精神面へのダメージを最小限に抑える事ができるそうです。怒鳴っても意味がありません正面からしっかりと向き合う事こそが、相手へ気持ちを伝える方法ではないでしょうか。

赤ちゃんへの悪影響を阻止!怒鳴らないようにするには?

いくつかの研究では、どんなに怒鳴っても自分の意見が正当化されたり優位に立つ事はないと証明されています。このように、「怒鳴る」という行為は何の意味も持っていないのです。一時的に子どもはいう事を聞いたり静かになるかもしれませんが、長い目でみると逆効果になります。そのため、まずは怒鳴らない事が大切なのです。

私たち親だって、一人の人間です。いくら気をつけようと思っていても、つい怒ったりイライラしたりする事もあるでしょう。しかし、「怒鳴り声をあげない」「怒鳴っても意味がない」という事を念頭に入れておくだけでも効果は現れます。

・人間は怒鳴ったり怒ったりすると気持ちのコントロールがきかなくなってしまう

・自分の事も子どもの事も一切責めない

・子どもの脳は、自分の怒鳴り声によってダメージを受けている

このような事を頭に入れておきましょう。万が一怒鳴ってしまいそうになった時にこれを思い出せば、自然と落ち着いていくはずです。

事前にイライラしてしまった時のために、ストレスを発散させる手段を見つけておきましょう。運動をしたり好きな音楽を聴く、趣味に没頭するなど何でもOKです。日頃からリラックスタイムを作る事も良いですね。

まとめ:赤ちゃんは敏感で繊細!日頃から言葉には気をつけよう!

「怒鳴り声」は、赤ちゃんだけでなく大人にも良い影響は与えません。自分自身に対しても、何のメリットもありませんよね。万が一イライラしてしまったら、落ち着いてリラックスを心がけましょう。

赤ちゃんは日常生活のあらゆる場面からたくさんの刺激を受け、それがその後の成長発達に大きく影響してくるのです。小さいからまだ大丈夫!なんて事はありません。たくさんの愛情を赤ちゃんに与えて、スキンシップやコミュニケーションの時間を大切に過ごしていきましょう。