1歳の赤ちゃんに抱き癖があるような。一体何が問題になるの?

『朝晩問わず泣いて、抱っこしてあげないとグズるのをやめない』

『他の人が抱っこしても、泣き止んでくれないから結局自分以外抱っこできない』

愛しているけど、それ以上に心のどこかが疲弊する子育てです。

1歳前後の我が子の抱き癖に悩んでいる?

大丈夫です、それはあなただけではなく、結構多くの方も同様に。

 

『後々大変になるよ?』

『泣いてすぐ抱っこって甘やかしているねぇ』など外野にとやかく言われがちな【抱き癖】ですが、決して悪いものではございません!

子どもが生理的に、本能的に求めていることを、どうして不必要なものと言い切れるのか。

どういうメカニズムで赤ちゃんが抱擁を求めているのか知れば、安心してその腕に。

 

私たちは触れ合いや温もり、匂いや視線で愛情を感じる生き物です。

それを社会的に「大変」だとみなした必要な愛情表現を蔑ろにしてしまうと、赤ちゃんとの信頼関係に響くかもしれません。

不安にならずに、あなたが赤ちゃんにできる限りの愛を送りましょう!

どうして1歳前後の赤ちゃんはで抱っこを求めるの?

そもそも抱き癖とはどのようなものかというと、赤ちゃんが四六時中コアラのように、カンガルーのように、ナマケモノのように密着、あるいはへばりつかれている状態です。

そう、ご飯食べる時も、家事をしている時も、寝ている時も……

おちおちトイレにもいけません。

我が家でも姉弟の熾烈な抱っこ争奪戦が繰り広げられました。

お風呂掃除している時も、書類と向き合っている時も、ようやく一息ついてテレビを見ている時も。

「ハイハイ、まとめてぎゅーね!」とすると

「いや!弟邪魔!」姉の強烈な蹴散らしにより、弟号泣。

収拾がなかなかつかない荒野の日々でした。

では、【なぜ赤ちゃんは抱っこをもとめる】のでしょう?

私たちは言葉や表情、視線など様々なことで愛情を伝え合うことができますが、赤ちゃんにそれはできるかといえば、答えはNOです。

赤ちゃんが最も簡単に愛情を感じるのは、やっぱり抱っこなんです。

伝わる鼓動や体臭、温もりを通じて基本的信頼感を構築していると考えられます。

抱擁するということは、一度自分のしている動作を全て止めないとできない行為。

ただでさえ自分の行動が抑圧されているから、理由もわからずただ上半身にしがみつかれると、「勘弁してくれ」「たまには1人にしてくれ」と思うこともあるかも知れません。

でも、そうすることで赤ちゃんは「自分のことを大切にしてくれている」と安心できます。

赤ちゃんが泣くのは不安だからです。

安心すれば自然と抱き癖は落ち着いていくものです。

人の信頼関係も成長も一朝一夕でなされるものではありません。

「抱っこ癖かな?」と心配になって抱き上げるのを我慢させると余計に長引く恐れはあるので、明一杯愛情を抱っこで伝えてあげましょう。

では、【なぜ抱擁を通じて赤ちゃんはなぜ愛情を感じたり、安心できたりするのか】というと、抱き合うことで、人間はオキシトシン、通称幸せホルモンと呼ばれるものを分泌します。

これが脳下垂体から分泌されると、不安な心が落ち着く、ハグした人との絆を深めるなど、様々な効果があります。

赤ちゃんはオキシトシンを知りませんが、抱っこされることで安心できることは知っているのですね。だからあなたに手を伸ばすのです。

あなたを困らせたいのではなく、あなたとハグをして愛情を感じて安心したいのです。

抱っこしている時は、あなたも幸せホルモンが分泌していますよ!

【赤ちゃんはなぜ頻繁に不安になるのか?】と聞かれれば、

「生まれ落ちた世界に適応し始めているから」と答えておきましょう。

様々なことに挑戦したいとき、ちょっと不安になりますよね。

ぼんやりとした視界がクリアになり、動いて、知らない人と触れ合ってできることが爆発的に増えている時期です。

これから新しい世界に存分に飛び立つには、安心して戻れる場所、羽を休められる場所が必要です。

抱っこを通じて、それらの不安を解消しようとしているのかもしれません。

 

補足ですが、抱き癖が見られないからといって、赤ちゃんの発育に何か問題があるわけではありません。

抱き癖は赤ちゃんの繊細さ、好奇心旺盛さなどいろんなものが混じり合って、生じるものです。

赤ちゃんの個性として受け止めてあげましょう。

それでも大変!どうやって1歳前後の赤ちゃんの抱き癖を乗り切ればいい?

『抱っこの重要性はわかったし、泣いている我が子にはすぐ対応したい』

『でもそれができたら苦労はしていない!』

このように、自らを追い詰めてしまっている方がいましたら、是非この章を読んでくださいね。

そもそも子育ては1人で行うもの、なんて時代錯誤なことを考えていらっしゃる?

人間は社会的動物です。昨今個人主義が進んでいますが、元来群を形成し生き延びてきました。しかし、現代の家族のあり方は、群れで子育てすることに向いていません。

それゆえ、ワンオペで孤独や不安に苛まれている方が増加し、産後うつになるケースも同様に増えているのでしょう。

家族は幸せを増幅させてくれるものかもしれません。

ですが、それは『あなた自身が幸せでなければ』始まらない!

幸せの定義をここで展開はしませんが、ゆとりと健康がなくては難しいでしょう。

どんな形であれ、子育てチームを作って、あなた自身も幸せな、貴重な幼少期の時間を味わいましょう。

もし子育てという辛い時期に1人で過ごしてしまうと、それはあなた自身の健康が脅かされています。

子どもへの無償の愛は尊いですが、誰かを大切にするために、まずあなた自身を大切に。

私も楽に、誰かもやりやすく。

【抱っこをするにあたって、抱っこする方は疲れるし、行動を抑制】

【抱っこに慣れていない人は、抱き上げることを拒絶】

これらの悩みを解消できるアイテムをご紹介。

「もしかしてベビーキャリー?」と思われたそこのあなた、鋭い!

抱っこ紐は、育児初心者には少々頼りなく思われるそう。ちょっと食い込んだり、つけ方がわからなかったり。

でもベビーキャリーは外出するときに使うイメージが強いかも知れません。

今回紹介するアイテムは、【ベッタ キャリーミー】 です!

一種のベビーキャリーですが、この商品なら室内外問わず使用可能!

ユニバーサルデザインなので誰でも使えちゃいます。デザインも豊富!

ベビーキャリーは硬めの固定材などで赤ちゃんを支えていますので、つけている人も少々窮屈ですよね。

少しでも抱っこの負担を減らすためには、誰でもお手伝いしやすい抱っこ環境を整えてあげましょう

結局泣いたときに誰か1人しか抱き上げる習慣がなければ、ワンオペ同然です。

繰り返されると疲れるのです。

『まま抱っこしてあげて〜』『泣いているよ〜』『うるさいんだけど』などなどなど……

他人事にしない・させない!

子育てはチームで。

また、案外短い時間しか使わないのに、ベビーキャリーは高いなぁと思う方もいらっしゃるかも。これは新生児から長く使える仕様になっていますし、横、縦、逆さ、腰抱きなど使い勝手もGOOD!

でもこちらの商品は洗えるくらい、ぺたんこの扱い布です。

使い終わったらDIYもよし!普通のバッグにするなど、長期万能使用可能!

抱っこは生身の人間に限らない

特に年下の兄弟にかかりっきりになってしまったり、家事をしているときに泣かれてしまうと、すぐに我が子に寄り添えないことって、多かれ少なかれあると思います。

そんなとき、自分を責めない。自己嫌悪に陥ってしまう人、案外多いです。

長期的に放置してしまえば、信頼関係に響きますが、逆にそういうことを通じて赤ちゃんは「自分は世界の中心ではない」ということを自覚していきます。

赤ちゃんは生まれてから自分中心で、泣けばあやして愛してもらえて世界は自分を中心に回っていると思っていますが、そういう「どうしよもないこと」で、他者の存在を認知し始めることに。

そんなとき、赤ちゃんに寄り添ってくれる【他者】がいることがあなたの助けになりますよ!

その他者は何も生身の人間に限りません。ぬいぐるみや人形でも大丈夫!

声がなくても、存在があることが、寄り添ってくれる存在がいることが、子供のイマジネーションを刺激し、子どもを不安と孤独から救います。

我が家の弟君に、1歳の時にヒョウのぬいぐるみを父が買い与えたのですが、寝る時は小学生になるくらい前まで手放すことはありませんでした。(もしかしたら、今も持っているかも?処分した記憶がない…)

名前をつけて、話しかけ、抱きしめることで、生身以外の温もり以外でも寄り添うことは可能です。

イメージとしてはジブリシリーズの『魔女の宅急便』の猫ジジのような存在でしょうか。それともくまのプーさん?

イギリス人も幼少期の頃にテディベアを与えられ、大人になるまで持っている人も少なくない、というのは有名な話ですよね。

人形、ぬいぐるみと言えども、侮るなかれ!!もしかしたら生涯の大切な相棒、パートナーに。

人形を通じて、子どもは一人遊びなども習得。

もちろん人形を与えるだけでは、突然一人遊びをするわけではありません。

どうやって遊ぶか、イメージを膨らませてあげてください。

弟君に話しかけるとき、そのぬいぐるみのことを引き出し、「〇〇がこう言っているよ!」と赤ちゃんの世界を膨らませてあげることが大切!

抱きしめられる側から、抱きしめる側へ。

赤ちゃんも環境によって自ら不安と孤独へ向き合っていける工夫を。

それでも抱きしめられることが大好きな赤ちゃんには、あなたが使っている毛布や洋服でぐるぐる巻きに!

あなたの香りで落ち着くかも。

ゴム手袋に粘土などを入れて重りにしたものや、ぬるい湯たんぽを背中に置いてあげたりすると、落ち着いてくれることも。

オンラインや電話で遠隔協力要請発令!

最近は在宅でオンライン通信が発達していますね。

遠く離れている人と赤ちゃんを繋いてあげるのも手です。

電話だと顔が見えないですが、先ほど提唱したぬいぐるみがあれば解決可能^^

ぬいぐるみを抱きしめながら、耳元で誰かの声を流すと、赤ちゃんはその人と抱きしめている気分に。

これは孤独対策や、うつ予防として、大人も活用できる手段です。

パソコンなどの電子機器が充実しているならば、SkypeやZoom、LineにFacetimeなど、遠隔地にいる方と共通のオンラインサービスを使用して画面越しにコミュニケーションをとらせてあげましょう。

直接抱きしめてあげられなくても、話しかけることで赤ちゃんに気はそちらへそれます。

赤ちゃんに誰かが関心を向けている、そのことが赤ちゃんの一つの拠り所に。

何かに、誰かと繋がりながら、子育てチームを作りましょう。

「肌で直接」「手で直接」することだけが愛情表現ではありません。

誰かに「手抜きをしている」なんて言われる筋合いもないのです。

まとめ

本稿のまとめは以下の通りです☆

  1. 抱っこ癖は長いものではないし、赤ちゃんは必要だから抱っこを求める!
  2. 抱っこをすることでオキシトシンが分泌される。ハグは双方を幸せに!
  3. 子育ては1人でするものではない!チームでしよう。
  4. 日本社会はまだまだ誰かに依存しやすい子育て環境。参加しやすい環境、小道具を準備しよう。
  5. 外だけのイメージに囚われず、家でも活用できるアイテムを導入しよう!
  6. 抱っこは生身に限らず!ぬいぐるみなども活用してみよう!

多様な家族のあり方は拡大している一方、個人主義も加速化している日本です。

追い詰められず、あなたができる愛情を向けてあげましょう。

どうせ成長したら素直に抱きしめてあげることは難しい。反抗期や思春期という過酷な時期に突入するために、今を精一杯、温もりと共に過ごしませんか。

最後まで読んでくださってありがとうございました!