赤ちゃんが自分で頭を叩く理由とは?!もしかして、病気?

日に日に動きが活発になっていく赤ちゃん。何かをつかんだり物を口に運んだり見よう見まねで遊んでみたり…そのようなかわいらしい成長もあれば、心配になってくる動きもありませんか?

なかでも心配になるのが自分で自分を叩くという行為。特に頭を叩くのは驚くと同時に脳への影響も気になるところ。どうやら自分で自分を叩くのにはいくつか理由があることがわかりました。

小さい赤ちゃんに理由が?と思うかたもいるかもしれませんが、赤ちゃんの脳は目まぐるしく発達していて叩くという行為も知的好奇心や赤ちゃんなりの理由があります。それを無視して無理やりやめさせてしまったとき、赤ちゃんはどう感じるでしょうか。こういう場面での対応を間違えてしまうと将来やる気や好奇心が育たない子供になってしまうかもしれません。

やめさせたいけれど理由が分からなくてお困りのお父さんお母さん。大丈夫ですよ、会話だけがコミュニケーション手段ではありません。どういう気持ちで自分で頭を叩いているのか、赤ちゃんの気持ちや対処法などご紹介しようと思います。

なぜ頭を叩くの?!赤ちゃんの気持ちに迫る!

赤ちゃんがなぜ頭を叩くのか。“叩くのは痛い”と知っている大人の私たちからすればとても不思議な光景でわが子が少々心配になりませんか?

いろいろ調べてみた結果、1歳前後から赤ちゃんが自分の頭を叩くことを悩んでいるご両親が多かったです。早いときには生後1ヶ月から…。心配にならないはずありませんよね。

その理由として考えられることが3つほどありましたのでご紹介していきますね。

①赤ちゃんの成長の1つ

赤ちゃんは同じ動作を繰り返したり、自分の体を叩くのが大好き!頭をたたくのもその1つで“自分の頭”を意識した結果といえます。笑顔で楽しそうにしている場合はおそらく自分の頭を叩いた時に出る音が今の赤ちゃんの「マイブーム」なのでしょう。

場所が場所だし、早くやめさせたいかと思いますがそもそも「マイブーム」というのはだいたいは長く続きません。新しいブームが出来るまでの辛抱です。大人が過剰に反応すると赤ちゃんが喜んで長引く恐れもあるのでそっと見守ってあげてくださいね。

②伝えたいことがある

次は明らかに泣いていたり怒っているときについてです。

泣いたり怒ったりしながら自分の頭を叩くのは、赤ちゃんが「この行為には効果がある」と知っているから。以前、自分の要求が通らなかった時にこの姿を見せると両親は要求を聞いてくれることを赤ちゃんが学習した結果だと考えられます。赤ちゃんが訴えを聞いてもらう手段として「これは効果がある」と思っている切り札の1つなのです。

あかちゃんはよく大人の姿を見ています。発達途中なので我慢もあまり出来ず、自分の欲求にも正直です。なので「この行動をとったら要求が通った」とか、「母親の注意を引けた」などの体験があると、子どもはすぐに学習し、実践するのです。

③耳や頭がかゆいのかも?

これは生後間もない赤ちゃんに多いかもしれませんが、頭皮や耳のかゆみを逃そうと頭を叩いてるように見えることもあります。大人でもかゆいときその場所を叩くと気が紛れたりすることがありませんか?もしかしたら以前からかゆみを感じていて上手くかけないけれど叩くことで少しは和らぐと赤ちゃんながらに知っているのかもしれません。

体質もありますが、寝る前に体温が上昇し耳の中がかゆくなる子がいます。かくいう私もその一人。かゆいところに手が届かないって大人になった今でも辛いものですし、非常にイライラします。訴える術のない赤ちゃんは尚更でしょう。

あともう一つの考えられる原因が“脂漏性湿疹”。生まれたばかりの赤ちゃんは、肌から出てくる皮脂(脂肪成分)が多いです。皮脂は肌を乾燥から守る大事な働きをしていますが、必要以上に出てきた皮脂をそのままにしておくと脂漏性湿疹になります。

頭や顔は一時的に皮脂が多くなる上に、新生児の肌は大人と比べて薄く、外から刺激されやすいため頻回にケアをしてあげる必要があります。

赤ちゃんが自分の頭を叩かなくなるためには?

ただ頭を叩くといってもいろいろな理由がありましたね。それぞれの要因にあわせたやめさせ方がありますが、どれも共通しているのは無理やりやめさせてはいけないということ。赤ちゃんが自分の頭を叩くのには理由があるのでただ止めても根本的な部分を解決しなければ繰り返します。

それぞれの要因にあわせた止め方をご紹介しますので試してみてくださいね。

①赤ちゃんの成長の1つの場合

この場合は赤ちゃんの「ブーム」にすぎないので、気がついたら終わってることが多いです。それでも止めたいときは決して「もうしたらダメだよ」なんて怒ってはいけません。せっかく楽しい遊びを見つけたのに…と怒られている理由がわからず、混乱させてしまいます。

こんな止め方を繰り返していたら、将来好奇心やチャレンジ意欲の少ない子供になってしまうかもしれません。それを避けるためにも行為そのものを止めるのでなく、絵本やあそびに誘うなど気をそらせて様子をみてみてくださいね。音が気に入っているなら、ペットボトルなどの空き容器にビーズなどをいれたものを鳴らして気をひいてもいいでしょうし、叩くのが気に入ってるならいろんな質感のものを触らせてあげるのもいいかもしれません。

ポイントは見かけた時にやめるように声かけするのではなく、子どもが興味を示す遊び、たとえば絵本やおもちゃを手渡ししたり外遊びに誘うことです。うまく他に関心を向けさせることで頭を叩くのが楽しいということを忘れさせてしまいましょう!手作りのおもちゃは誤飲などくれぐれもご注意くださいね。

②伝えたいことがある場合

この場合は赤ちゃんが「この行動には効果がない」ということを学習し直すしかありません。頭を叩いているときも慌てて止めたりとかせずに静かに見守りながら「それ痛くない?やめたほうがいいよ」と伝えたり、あまりにも強く叩いているときは手をそっと押さえて、しっかり抱きしめてくださいね。

抱きしめられると、怒ってる上に叩こうとする自分の行動を制限されているようで、最初のうちは少し嫌がったりもしますが、その内に効果がないと気付き違う訴え方を探してくれるかもしれません。

③耳や頭がかゆいのかも?

耳の中がかゆい場合と脂漏性湿疹が考えられます。チェック項目は主に3つです。

・頭皮や顔に湿疹があるか?

・どういった状況で叩いているか?

・叩く場所(耳の近くばかりじゃないか?)

頭皮がかゆいのか耳の中がかゆいのか始めはよくわからないかもしれません。特に耳の中がかゆい場合、中の様子まではわからないので判断が難しいですよね。寝る直前に耳の近くで、かつ、その叩いていた近くの頭皮に湿疹など見受けられないときは耳のかゆみを疑ってみてください。

優しく耳をトントンと叩いてかゆみをやわらげてあげましょう。

続いては脂漏性湿疹の場合の対処法をご説明しますね。大切なことは「しっかりシャンプーで洗う」「泡はしっかり洗い流す」です。匂いがしたり黄色っぽい湿疹ができているときは念入りにしてあげてくださいね。

叩きすぎて心配!うちの赤ちゃんはもしかして病気?

発達障害かどうかの診断は早くて3歳過ぎたくらいからでないと専門家でもできないようです。しかし私は息子が小さい頃からありとあらゆる特徴を当てはめて心配ばかりしてきて診断の目安の3歳がとても長く感じていました。その経験から言わせて頂くと、とてももったいない時間です!

心配は大切なことです。でもわかったときに動けば大丈夫!というある程度の割り切りがないと、親が子供をその枠に閉じ込めてしまいかねません。今はブームだと信じ、自分の欲求を満たすための成長だと信じ、日々楽しく過ごすようにしてくださいね。

悶々と悩み育てていた息子は現在小学生になりましたが、思っていたような結論は出ていません。グレーとして多くの方々に見守って頂いている最中です。

私は親だけが感じる違和感というものはあると思います。しかもそれは日々お子さんと接することで裏付けられた揺るぎなき違和感です。なのでどうしても不安が拭いきれない場合は悩み続けるのではなく専門機関へ相談してくださいね。

まとめ

赤ちゃんが自分で頭を叩く場合の対処法は以下4つでした。

①発達の課程→違うもので気をひいて頭を叩く暇を与えない

②伝えたいことがある→泣いても何しても言うことは聞かないよという強い意志が大事

③耳や頭がかゆい→湿疹の有無をチェック!湿疹があればシャンプーを念入りに。なかったら寝るときに耳を優しくトントン

自分の頭をわが子が叩いている姿をみるととても心配になると思います。でもだからこそ、状況を知るようにしてください。赤ちゃんの行動に理由があると思わないから心配になるのです。

パパママに伝えている赤ちゃんからのサインを見つけてあげてくださいね。