赤ちゃんを怒鳴るとどんな影響が?怒鳴らないための方法とは?

 

私がなりたかったのは《優しいママ》。それなのに…「まだ赤ちゃんのわが子に怒鳴ってしまった」と悲しい気持ちになっていませんか?そして、これから始まる子育てに対し、暗い気持ちになっていませんか?

家事に育児にとフル回転で頑張っていても、赤ちゃんは待ってくれません。普段の自分なら難なく対処できることも、赤ちゃんの泣き叫ぶ声、度々起こるハプニングなどで、頭の中はパニックに。ずっと穏やかでいられる方が難しいのではないでしょうか?

ですが、ママが怒鳴る事で、赤ちゃんに大きな影響を与えてしまう事が分かっています。どのような影響があるのか、これからお話していきます。

そのままではママの気持ちのコントロールが効かなくなったり、暴力などにエスカレートする可能性もあります。何より、毎日精一杯頑張っているママが自分を責めてしまうのは、悲しいことです。

子育てが始まったばかりの今だからこそ、赤ちゃんに対する影響を知っておきましょう。

悩んでいるのは、わが子の幸せを願っているからこそ。その気持ちがあれば大丈夫です。今日からでも少しずつ変えていきましょう。

赤ちゃんを怒鳴るとどんな影響がある?

「赤ちゃんに怒鳴ってしまった!」思いがけない瞬間も、1回、2回…と続くようになると、赤ちゃんへの影響が心配になってくると思います。

怒鳴る事は、赤ちゃんの心身の成長に影響を与え、その後の長い人生にも影響を与えかねません。

「またやってしまった…」という後悔の繰り返しでは、赤ちゃんもママ自身も、どんどん傷つくだけです。

赤ちゃんへの影響を知る事は、怒鳴りそうな自分にストップをかけたり、今の状態をそのままにせず「何とかしなければ!」と行動したりするきっかけになります。

まずは、怒鳴る事が赤ちゃんにどう影響するのか、見ていきましょう。

赤ちゃんの気持ちへの影響

赤ちゃんは、お腹にいた時からママの声を聞いています。生まれてからも、他の誰でもない、ママの声を聞く事で、安心感に包まれる事ができます。ママが傍にいてくれて、その声を聞く事が、何より大好きなのだそうです。

赤ちゃんを寝かせる時、ママがドキドキしていると、赤ちゃんがなかなか寝つけない事はありませんか?ママの鼓動が赤ちゃんにも伝わっているんですね。

ママがイライラした気持ちで怒鳴った時も、赤ちゃんにママの気持ちが伝わっているかもしれません。生まれたばかりでも、不安な気持ちは持っています。6ヶ月頃からは恐れの感情も出てきます。普段と違うママの様子に、ネガティブな気持ちになってしまうでしょう。

この事は、赤ちゃんとママの強い結びつきを表していると思います。ママの状態や感情が、ダイレクトに赤ちゃんに伝わってしまう。わが子とのつながりを実感でき、母としては嬉しくもありますが、その反面プレッシャーを感じるママもいると思います。

成長への影響

先ほど、赤ちゃんはママの声が大好き、というお話をしました。大好きなママが愛情をもって赤ちゃんに話しかける事は、成長ホルモンの分泌を促すそうです。(もちろんパパの話しかけも同様の効果が期待できます!)

成長ホルモンは、身体の成長だけではなく、子供が自信を持つのに役立ちます。自信は、新しい事に挑戦する気持ちにつながり、社会に出た時にも様々な困難を切り抜ける力となります。

ですが、赤ちゃんが親から怒鳴られ、不安感や恐れの気持をもって育つと、ホルモンの不足につながる可能性があります。

親に愛されていないと感じてしまった赤ちゃんは、成長してから、その影響が出る事も考えられます。自分に価値を感じられなかったり、人と自分を比べたりして、人との関わりに難しさを感じてしまうかもしれません。

赤ちゃんの成長には「運動」「栄養」「睡眠」が大きく関わっています。それに加えて、「親からの十分な愛情」と「心の安定」が欠かせないのです。

親子のコミュニケーションへの影響

まだ言葉をしゃべれなくても、赤ちゃんが微笑み、それを見てママも微笑む、といった事でもお互いの気持ちが通じ合う事があります。

たとえば、赤ちゃんが何か物音がする方へ顔を向けたら、「パパが帰ってきたね」など、声をかけてみてください。そういった事で、赤ちゃんはママとのコミュニケーションを楽しめるようになっていきます。

そうしてママとの信頼関係を深めながら、言葉を学び、自分の身の回りの世界について学んでいきます。

親が感情的になって、赤ちゃんに怒鳴る事に慣れてしまうと、コミュニケーションは一方的なものになってしまうかもしれません。

赤ちゃんの微笑みに気付かなければ、微笑みを返してあげる事もできません。それは、赤ちゃんがコミュニケーションの楽しさを知り、言葉を学ぶ機会をなくしてしまっている事になります。

また、親が怒鳴ってばかりいると、子供が親の顔色を伺ったり、親に素直な気持ちを伝えられなくなってしまう事があります。

さらに、思春期や反抗期が来る頃には、大きくなった子供との力関係が逆転するかもしれません。(子供と対等なコミュニケーションではなく、力関係で接し続けた場合)

このように、今は親子のコミュニケーションを通して、信頼関係を築いていく大事な時期です。だからこそ、「赤ちゃんを怒鳴っちゃった。大丈夫かな」と思ったら、そのままにしない方が、後々の子育てにとっても良いと思います。

子供の行動への影響

子供は大人のやる事を何でも真似します。言葉もそうですが、真似をする事で学んでいくので、子供にとっては大切な作業なんですよね。ただし、学んで欲しくない事も鏡のように真似をしてしまうので、親としては気を付けたい所です。

おむつを替えたいのに動き回って替えられない、静かにして欲しいのに泣き止まない、と言った時、どうしたら良いか分からなくなる時があります。

でも「じっとして!」「静かにしなさい!」と怒鳴ってしまったら、赤ちゃんはそれを学んでしまいます。相手に何か伝えたいときは、感情的に怒鳴れば良いのだと。

そして、赤ちゃんが保育園や幼稚園に通うようになった時、自分の気持ちを相手に伝える方法が分からず、お友達に対して怒鳴るようになってしまうかもしれません。

このように、親が赤ちゃんに怒鳴ると、後々の行動そのものに影響を与えてしまいかねません。『子供は大人の鏡』という言葉があります。なかなか難しいですが、子供のお手本として自分の行動も見直していきたいですね。

なぜ怒鳴ってしまうのか?

子供を怒鳴る親を見かけた時「そんなに怒鳴らなくても…」と思う事はありませんか?

私も子供に対し感情的に怒鳴ってしまう事があります。人が怒鳴っているのを見ると「えっ」と驚くのに、自分が怒鳴っている時は周りを気にする余裕すらありません。

なぜ、我を忘れて、大切なわが子に対し、怒鳴ってしまうのでしょうか?

心の余裕がなくなる原因として、たとえば次のような事が考えられると思います。

・赤ちゃんのお世話で睡眠不足になり、イライラする

・赤ちゃんの泣き声を聞くと辛くなる

・周りの目が気になり、泣いている赤ちゃんを何とかしなければ、と焦る

・「母親はこうでなければ」という強い思いがあるが、思うようにいかず、モヤモヤする

ここで挙げた原因はほんの一例です。ママの考え方や感じ方、環境によって、他にも様々な原因があると思います。

原因が、一つではなく、いくつも重なったりする事もありますよね。イライラが雪だるま式に増え、手が付けられなくなってしまうことはありませんか?そんな時、子供に接する際は、要注意です。些細な事で感情が爆発してしまうかもしれません。

怒鳴る事を止める方法は?

たとえば、睡眠不足でイライラして赤ちゃんに怒鳴ってしまう場合、パパや祖父母に赤ちゃんをみてもらって睡眠をとり、イライラを解消できるかもしれません。

赤ちゃんを怒鳴ってしまうという事は、ママが無理をしている状態だと思います。自分の中で抱え込まず、人に助けを求める事を遠慮しないようにしたいですね。

私自身の経験から、その他の解決法を3つご紹介したいと思います。

・その場を離れ、気持ちを切り替える

子供のそばから離れ、別の部屋で洗濯物を畳んだり、お風呂を洗ったりしている間に、フッと冷静な状態に戻れる事が多いです。「怒鳴るよりはいい」と自分に言い聞かせています。

・怒鳴りそうになった時、思い切って抱きしめる(赤ちゃんに優しく触れる)

怒鳴ってしまう原因は子供ではなく、自分のイライラであることが多いです。子供を抱きしめると、あたたかな気持ちになり、怒鳴りたい気持ちを切り替えられます。

赤ちゃんとのスキンシップでは「オキシトシン」というホルモンが分泌され、赤ちゃんとママの両方の心を安定させ、ストレスを解消してくれるそうです。

・怒りをコントロールする方法「アンガーマネジメント」について学ぶ

「アンガーマネジメント」についての本を読んだことがありますが、「怒り」を客観的に見ることができ、どうにもならないものではないのだな、と前向きな気持ちになれました。

ここでは解決法について見てきましたが、赤ちゃんを見てくれる人が近くにいない場合や、辛くて押しつぶされそうな場合は、そのまま一人で頑張らずに、地域の保健センターや支援センターなどに、迷わず相談してください。

怒鳴る事を止める事は、赤ちゃんにとっても、ママにとっても、さらに今後の育児にとっても、良い影響を与えます。

まとめ

このページでは、次の事についてお伝えしてきました。

・赤ちゃんに怒鳴るとどんな影響があるのか?

1.赤ちゃんが不安や恐れを感じる

2.赤ちゃんの心身の成長を妨げる

3.親子の対等なコミュニケーションが育ちにくい

4.親の真似をして、怒鳴る子供になる

・怒鳴ってしまう原因は、ママの考え方や感じ方、環境によって様々

・怒鳴る事を止めるためには、助けも必要。赤ちゃんとのスキンシップも大切。

赤ちゃんに怒鳴る事の影響について書いてきましたが、けっして親が感情を表に出してはいけない、という事ではありません。親が喜怒哀楽を表現する事は、赤ちゃんが人の気持ちを知るうえで大切な事だそうです。

本文で述べたように、赤ちゃんはママの事が大好きです。ママの声とぬくもりは、赤ちゃんにとって、たった一つのかけがえのないもの。だから、自信を持っていきたいですね。

「子育てはいつからでもやり直せる」ただし、子供が大きくなるほど、やり直しに時間はかかります。赤ちゃんが小さい今だからこそ、見直すチャンスだと思います。