暴力を受けて育った大人にはどんな特徴があるの?子どもへの影響は?

昭和生まれの年代の大人は、学生時代に教師や親から怒られるとゲンコツが飛んできたりしませんでしたか?昔はゲンコツ程度は当たり前。近年は虐待や暴力に対して厳しくなってきていますが、当時はそこまで取締りがなかったので比較的暴力を受けた経験がある人は少なくないかもしれません。しかし、今でもトラウマに感じている人はたくさんいるのです。

生活や言動など、暴力を受けた過去がある大人にはいくつか共通する特徴が見られます。心に傷を負うことはそれだけ辛い経験であり、長い将来にかけて大きな影響を及ぼすのです。

虐待は、大人になったからもう大丈夫!という簡単な事ではありません。本人が気づいていないほどに深い傷が残っているかもしれないのです。

人間は誰しもが幸せな生活を送る権利があります。自分自身や家族と共に過ごす楽しく幸せな生活のためにも、傷を癒して不安を取り除いていくことが大切です。

暴力を受けて育った大人に見られる特徴は?

小さな子どもが大人から暴力を受ける…考えるだけでも胸が苦しくなりますよね。その相手が親だった場合、逃げ場なんてありません。

このような辛い経験をすると、言動や考え方などに共通点が出ると言われています。

しかしこれらの共通点は、いくらでも変える事ができるのです。暴力を受けて育ったから仕方ない…と思い悩む必要はありません。

人間関係に対する苦手意識

身近な人間から暴力を受けて育つと、相手に対して疑心や恐怖心、不安な感情を抱くようになります。そのため、身近な人物であってもなかなか心を開けなくなってしまうのです。

このような相手に対する不安な気持ちを持つと、常に人の顔色を伺ったり会話の何気ない一言が気になったりします。このように、常に人に対して壁を作って距離をとってしまっているのです。

これでは良好な人間関係は築けませんよね。信頼していた家族や当たり前に愛してもらえるはずと思っていた両親からの暴力は、このように人間関係に悪影響を及ぼしてしまうのです。

基本は「何でも一人で」

暴力を受けている人は、人に相談するということを知らず、常に虐待している人から何かの決断を迫られたりしています。そのため、悩み事などがあっても全て一人で決めてしまうのです。

暴力をふるっている親は、虐待をしながら子どもに何かの決断を迫っている事が多いと言われています。このような事から、なんでも全て一人で考えて決断し相談するということを知らずに大人になっていくのです。

すぐに決断しなければ!と思い、新しい情報を入手せずに手元にある情報だけで何かを決断してしまうというのも特徴の一つと言えます。

我が子にも同じことを…

自分が当たり前に親から暴力を受けてきたので、自分自身も同じように我が子に暴力をふるってしまう傾向にあると言われているのです。

自分自身が親から暴力を受けている時は、とにかく辛くてとても痛い思いをします。しかし、時間が経つにつれてその記憶が曖昧になったり、これが当たり前と思ってしまうのです。

ここから暴力は自分の孫の世代やその次とどんどん連鎖を続け、いつまでも終わる事がありません。

暴力を受けて育った大人に対する解決策は?

自分自身が暴力を受けて育った、身近な人がこれらの特徴に該当しているなど様々あるでしょう。どうすれば自分は変われるかと悩んでいる人もいると思います。

解決策はたくさんあります。一人で悩まず周りの人に頼りながら、これまでの辛い過去などを打破していきましょう。

これからの人生を楽しく、幸せに過ごしていく事が大切です。

一人で悩まないこと!

暴力を受けて育った大人は、一人でなんでも決めてしまうという特徴があります。そのため、まずはこれをやめて人の意見を聞いたり相談する癖をつけていきましょう。

相談がなかなか難しいのであれば、話をするだけでも良いです。これを続けていけば、自然と人に対して信頼感や安心感を得る事ができるようになります。

人に相談する事で悩んでいた気持ちが軽くなったり、新しい情報やアドバイスをえる事ができます。良い刺激を受けられるので、生活の充実にも繋がっていくでしょう。

コミュニケーションの機会を増やそう!

最初は人に声をかけるだけでも勇気がいるかもしれません。しかし、ここは積極的にたくさんの人とのコミュニケーションにチャレンジしてみましょう。人と関わる事で、自分と違う価値観の人に出会えたり関わりを楽しいと感じる事ができるようになります。

信頼できる相手ができても、それ以外の人とは関わりを拒むという人も多いと思います。また普段のコミュニケーションツールがメールやSNSだけという人もいるでしょう。文字だけでのコミュニケーションが悪いという訳ではありません。しかしこればかりになってしまっては、相手の表情や感情がわからなかったり意思疎通が難しくなります。

会えない時は電話だけでも良いので、声を聞いたり顔を見合わせながらのコミュニケーションをどんどん増やしてみてください。

まとめ:一人で悩まないで誰かを頼って!

暴力を受けて育った大人には、

  • 人間関係の構築が苦手
  • 全てを一人でやってしまう
  • 我が子にも暴力をふるう

という共通点がみられる事が多いようです。

しかし、これらは大人になって歳を取るまでずっと続く特徴ではありません。

積極的に人と関わりも持つ事で解決する事が可能です。

一人で悩まず、誰かに相談してみましょう。話すだけでも気持ちが楽になることはたくさんあります。

友人知人や家族だけでなく地域の相談センターなど、話を聞いてくれる場所はたくさんあるのです。これからの人生を楽しく過ごしていきましょう。