父親はなぜ怒鳴るのか?怒鳴った時の対処法と子どもへの影響

子供からすると、頑固で厳しくて威厳のある父親。怖くて大きな存在の父親が、なぜ怒鳴るのか?そこには、父親本人にも自覚のない原因があったのです。それがわかれば、対処法や父親との距離感の取り方が自然と見えてくるのではないでしょうか。

怒鳴るという行為は、暴力のように身体的な傷はつきませんが、暴力と同じくらいの精神的な傷を与えます。そうまでして自分より弱い立場の相手を従わせる父親の心理状態とは、どのようなものなのでしょうか。

・親に怒鳴られて育った

幼少期に怒鳴られて育った人は、自分が親になった時に怒鳴ったり、暴力をふるったりして自分の思い通りにしようとします。つまり、自分が怒鳴られて育ってきたから、それが当たり前だと思い込んでいるのでしょう。

・親に甘やかされて育った

怒鳴られずに逆に甘やかされて育った人も、自分の思い通りにならない時に怒鳴ります。何をしても褒められ、何をしても許されて大きくなった人は、ずっとその感覚のままなので、自己中心的な行動に出るというわけです。

・独占欲から

独占欲の強い人は、自分の思い通りにならないと怒鳴ります。特に、相手が弱い立場の人間には強気で怒鳴ります

・脳の栄養不足、寝不足

脳に栄養が足りていなかったり、忙しくて睡眠が足りていなかったりすると、人は余裕がなくなり機嫌が悪くなります。それが怒鳴る行為につながるのです。

少し昔のドラマや漫画では、イライラしている人に「カルシウムが足りないんじゃない?」と突っ込むのが定番でしたが、今はあまり聞きませんね。

・精神的なストレス

いろんなストレスを抱え込んでいても、追い詰められてイライラします。どんなに好きなことを仕事にしていても、仕事にストレスは付き物です。仕事でのストレスは、どうしても家庭内に持ち込んでしまいがちです。

父親が怒鳴る時の対処法

まず、大事なことは「自分を責めないこと」です。子どもはまだ未完成なのですから、間違って当たり前なんです。たとえ、いけないことをしたとしても間違いを正すのに怒鳴る必要はありません。なので、怒鳴る父親が間違っていると認識しましょう。

それをふまえて、父親が怒鳴る時にどうすればいいのか、みていきましょう。

・栄養不足、寝不足、ストレスが原因の場合

脳の栄養不足には、豚と牛の赤身肉やチョコレートがおすすめです。寝不足は睡眠の質をあげる工夫をしてあげれば、短い時間でもしっかり眠れます。精神的なストレスには、リラックス効果のあるアロマの香りを部屋に漂わせると癒されてストレスも軽減されます。

このように、家族のサポート次第で改善できそうですね。

・幼少期の育ちが影響している場合

この場合は、家族が何を言ってもききません。むしろ、火に油を注ぐ結果になりかねません。他人や周囲の人が注意しても同じでしょう。

父親が怒鳴り散らしている間は、グッとこらえて、ただ受け流し、母親に相談することです。もし、母親がいない場合は周囲の大人に相談して、父親との距離を置く方法を考えましょう。

父親が怒鳴ることで子どもに与える影響は?

子どもからすれば、父親は絶対的な存在です。そんな父親に大きな声で怒鳴られれば、子どもは恐怖で委縮してしまいます。一時的に言うことはきくかもしれませんが、それは怖がってただ何もできなくなっているだけです。

そんなことが続けば、子どもは父親から怒鳴られないようにしようとして、だんだん消極的になってしまいます。そして、外に出ても誰かの顔色をうかがってばかりになり、それにも精神的に疲れて引きこもりになってしまいます

父親に怒鳴られて深く傷ついた子どもは、成長した後もフラッシュバック現象など、さまざまな問題を抱えて生きていかなければなりません。

その子が大人になり、親になって自分自身の子どもに言いきかせる時に、怒鳴るという方法をとるかもしれません。この連鎖を誰かが止めない限り、残念ながら負のスパイラルはずっと続きます。

まとめ

自分が親の立場になった人なら誰でも経験があると思うのですが、我が子が産まれた時に、この子は自分の命を懸けて生涯守るべき存在だ!ということを胸に刻み込んだはずなんです。

どれだけ子どもが傷ついているのか気付きもせず怒鳴り続ける父親に、あの瞬間を思い出してほしいと切に願います。そうすれば、威圧的に声を荒げて怒鳴る父親なんていなくなると思います。