お子さまを感性豊かに。ピアノは何歳から始めるのがベスト?

お子さまの習い事で毎年上位にランクインするピアノ。根強い人気はどこからくるのでしょう?また年々ピアノを習い始めるお子さまが低年齢化しています。どのタイミングで始めたら良いのかも気になりますよね。

今回はピアノから得られる効果と習い始めるのに適した年齢をご紹介します。

しかし習い始める年齢はあくまで目安です。そこに気をとらわれすぎて本来の音楽を楽しみたいという気持ちを忘れては良くありません。

ピアノは芸術感性をはじめ、脳にも良い影響を与え、運動神経にも働きかけるともいいます。まさにお子さまの習い事にぴったりですね。ピアノをスタートするベストな時期を探ってみましょう。

本格的にピアノを習いたいなら何歳からスタートすれば良いの?

日本でも有名なピアニストが何人も活躍しています。ピアニストになるまでには弾き方の基礎から楽譜の読み込み、新しい曲をどんどん弾きこなしていきます。そして長い期間をかけてピアノのセンスを磨いていきます。

お子さまが早くから音楽やピアノに興味を示していたり、音楽を極めてほしいなど、動機は様々だと思いますが音楽に力を入れたいのであれば、ピアノはお子さまの聴覚の発達が完成する前に習い始めましょう。

また絶対音感を身につけさせたい場合も同様です。絶対音感は人間の聴覚が急速に発達する幼児期から繰り返し音の刺激を受ける事で身につきます。しかし絶対音感を持たないピアニストもいらっしゃるので必ずしも音楽家に必須という事ではないようです。

子供の頃から練習を積む事で、将来、本格的な音楽活動ができます。ピアノでじっくり育んだ感性や技術は他者には真似できない世界観です。

習い始めるタイミングは聴覚の発達が完成するまでの2歳〜6歳が望ましいのですが、2歳〜3歳は心身ともに未発達なためピアノの椅子にじっと座るのは難しいでしょう。よって4歳〜5歳、遅くても6歳までにはスタートすると良いでしょう。

ピアノは頭脳にも働きかける?脳トレには何歳からスタート?

楽器を演奏する事は脳の全身運動に匹敵するとも言われています。もちろんピアノを弾く事も同様で演奏中の脳は複雑な情報を一気に同時処理をしています。また他の楽器と違う点は、右手と左手を同時に動かし異なった使い方をするところです。すなわち右脳と左脳の両方を刺激する事になり脳梁が鍛えられるのです。ピアノを弾く事は脳の全領域を育てる事になるのです。

さらに素晴らしいのは、人間力を高めるのに必要なHQ(人間性知能)が伸ばせるという点です。HQはIQ(知能指数)とは違い人生をより豊かに生きるために必要な知性です。このHQがピアノを練習する中で形成されるのです。

脳に効果が表れるのは習い始めてから4ヶ月くらいです。その後2年くらいで脳の構造が変化し、お子さまの学校生活など日常がより充実するでしょう。

習い始めるタイミングは脳が急速に発達する4〜6歳が理想的です。脳の発達は20歳で100%とすると4歳で約80%、6歳では約90%は成長していると言われます。その後は緩やかな発達を続けるので遅くても7歳になる前までにはスタートすると良いでしょう。

ピアノをできるだけ早くスタートしたいなら何歳から?

お子さまに早くから音楽に親しみを持ってほしい。一緒に楽しみたいと思うお母さまもいるのではないでしょうか。ですが小さなお子さまですと鍵盤の移動に指が追いつかなかったり、鍵盤を押す力も足りないなど弊害が出てきます。また一定の時間椅子に座っているのも大変です。

そこで体を動かしながら音楽を楽しむリトミックがおすすめです。お住まいの地域のリトミック教室なら他のお友達と楽しく体験できますし、おうちでCDや動画から音楽を流してお母さまと一緒に楽しむのも良いですね。

継続するポイントは幼児は集中力が長く続かないので飽き始めたら終わりにしましょう。そして笑顔で「できたね!楽しかったね!」などたくさん褒めてあげましょう。

リトミックなら鍵盤にさわらなくても音感が身につきます。お子さまが音楽に興味を持てばリトミックからピアノに移行できますし、継続すれば絶対音感も習得できます。

鍵盤に指が届かないお子さまならピアノを始める導入として0歳から始められるリトミックがおすすめです。音楽を聴きながら歌ったり踊ったりと、遊びの延長上に音楽に触れる事ができるでしょう。

タイミングを逃してしまってもピアノが好きなら何歳からでもスタートできる?

ここまで読んで頂き、お子さまの年齢がベストな時期を過ぎてしまっている…とがっかりされたお母さまもいらっしゃるかもしれません。ですが落ち込む必要はありません。もしお子さまがピアノを弾いてみたい様子でしたらそのときがグッドタイミングでもあります。なかには中学生からはじめる生徒さんもいらっしゃると聞きます。より理解度も高いので効率的な練習が可能です。何より好きという気持ちが集中力、忍耐力など練習を継続する原動力となります。

そして絶対音感を身につけるのは難しいですが、大人からでも相対音感は習得できます。相対音感とは基準の音をもとに他の音を比較して音階を判断できる能力です。絶対音感のように日常の物音も音階で聴こえる事はないそうですが、曲の耳コピも可能ですので音楽活動にも有利ですね。

小学校低学年で習い始めたとしても上達する伸びしろはまだまだありますし、たとえ大人からはじめたとしても脳に良い効果は期待できます。何より好きな事を極めるのはお子さまにとって幸せな事ですよね。

お子さまがピアノに興味を持っているのであれば年齢を気にせずいつからでもスタートする事をおすすめします。継続する事で聴覚と脳へ刺激を送る事はできますし効果もアップします。お子さまが勇気を出せず迷っていたらお母さまが「ピアノ教室の見学に行ってみる?」とお子さまの背中を押してあげると良いかもしれません。

ピアノ教室ってどんなところ?保護者の付き添いは何歳まで必要?

最近ではオンラインレッスンも登場するなど、ピアノを習うスタイルは様々です。ピアノ教室はどのようなところがあるのでしょう。広く知られているのは大手楽器店が運営するヤマハ音楽教室、カワイ音楽教室。そして先生がご自宅で運営する個人教室があります。他にも先生を自宅に招いてレッスンを受ける出張型のピアノレッスンや先生が複数所属する地域に特化した音楽教室もあります。

一般的には幼稚園児や小学1年生の生徒さんでしたらお母さまがレッスンに付き添います。お母さまがお子さまが習った事をメモにすれば自宅での練習に役立てる事ができます。まずはいくつか体験レッスンに参加して比較してみましょう。

体験や見学のときの比較ポイントですが、まずはレッスンや先生のお人柄がお子さまに合うかどうか。グループレッスンでお友達とにぎやかに習うのが楽しく続けられるかもしれませんし、自分のペースで進めたいなど希望もひとりひとり違います。

次に入会金や月謝料金などです。大手の音楽教室は運営維持費やテキスト代など個人の教室に比べると多少高めとなっています。他にも振替レッスンの有無、発表会の有無、レッスン時間などを確認しましょう。他の習い事や幼稚園のお迎えを視野に入れ無理のないスケジュールを組みましょう。

焦らずにじっくり音楽教室を吟味すればお子さまにぴったりの音楽教室が見つかり価値あるレッスンを受ける事ができるでしょう。

習いたてや、まだ先生の言葉をきちんと理解できなかったり自分の気持ちを上手に言えないお子さまは、お母さまがレッスンに付き添い、見守る事でお家での練習もスムーズに運ぶでしょう。お子さまが成長して理解力が追いついてきたらお母さまの付き添いはなくても大丈夫です。お子さまの自立心を育てていきましょう。

まとめ

・本格的に音楽家を目指したいのであれば聴覚が完成する前に始めよう

・脳の発達段階に合わせて習い始めるとより効果アップ

・小さなお子さまはリトミックで音楽を身近に感じるきっかけ作りに

・興味があるなら何歳からでも上達します。お子さまを応援しましょう

・ピアノ教室によって雰囲気も様々。お子さまの理解力が伴ってくるまではレッスンにお母さまの付き添いが必要です。

いかがでしたか?

今回はピアノで得られる効果を年齢別にお伝えしました。ピアノには素晴らしい効果がたくさんつまっていますね。年齢にとらわれすぎるのではなくお子さまのピアノが好きという気持ちを育ててあげたいですね。

ピアノをスタートしたら練習がつきものです。お母さまもお子さまと一緒に練習を楽しみましょう。お子さまに期待するあまり、厳しくなるよりは良いところをたくさん褒めてお子さまにやる気をつけてあげると良いですね。

楽しむ自由を与えてあげれば、お子さまの人生に喜びや輝きを持たせる事ができるでしょう。