2歳くらいになるとだいぶ成長を感じることが多くなるかと思います。危なっかしいところももちろんあるのでしょうが赤ちゃんのころからするとだいぶしっかりしてくるので安心して見守ることができ、見てる側もとても楽しい時間を過ごせるのではないでしょうか。まだまだ発達段階なのですから、自然に触れさせたりいろいろな事を吸収して感受性豊かな子になって欲しいですよね。
そこでおすすめしたいのが砂場遊びです。砂場遊びは子供が好きなだけではなく砂の感触や道具の操作など脳の発達にも体の発達にもいいことづくめなことがわかっています。
しかし、砂場の衛生面の心配についてもみなさん一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。動物の糞やタバコの吸い殻、ガラス片、そしてゴミ・・・。あまり遊ばせたくない環境の砂場があるのも事実です。
そういった衛生的によくないものが体内に入ったことを考えただけで怖くなりますね。しかし、発達か体の健康かを親が選ぶというのも正しいことなのか不安があるかと思います。
いろいろな心配があるかと思います。しかしメリットを知れば知るほど遊ばせないという選択しは選びたくないと思います。なので遊ぶ前の少しの対策で安心して砂場遊びができるようになるポイントをご紹介しようと思います。
2歳児が砂遊びを通して得られるものは?
砂遊びは子供が喜び楽しむだけではありません。体の発達にもかなりの効果が期待できます。
手先が器用になる
さらさらした乾いた砂からぬれてどろどろした砂などいろいろな感触を楽しむことができます。その砂を手で触れてみたり、指で絵を描いてみたり、強く握って固めたり。手をいっぱい動かして自分の考えを表現していると自然と手先が鍛えられ、器用になっていくのです。
運動面の発達
砂遊びは何気に体を動かすものです。ただ座ってもくもくと砂をいじるだけではありません。高い山を作ったり遠くから砂や水を運んだりと、立つ・座るという動作が全身運動に繋がります。また、一連の動作で体のバランス感覚を鍛えることもできます。
例えばバケツで山を作ろうとしただけでも体全体を使います。砂がたくさん入った重いバケツを運んだり、そのバケツを逆さにして崩さないように優しく中身を出したり。さらにトンネルも掘りたくなるのではないでしょうか。
最初はうまくできないでしょうが失敗を積み重ねるごとに力加減やバランスを身につけていくのです。
想像力が高まる
公園にある遊具というのはだいたい使い方が決まっていますが、砂場での遊び方はそうではありません。今日は何をしようか、小さな山と大きな山をくっつけると何かに見えるかもしれない、などアイデアを思ったままに表現できるところが砂場のいいところです。
集中力・忍耐力が高まる
砂遊びを楽しむ子供を観察してみてください。山づくりや泥団子作りなどどんな遊びだろうと子供たちは真剣そのものです。うちの息子はスコップなどで沢山の道路を作って町を毎日のように作っていましたが、そんなよくわからない遊びでも真剣そのものでした。自分の思い描いた世界を表現するために一生懸命考えている証拠です。
慎重にトンネルを作ったり、団子を握りつぶさないようにでも弱すぎて崩れたりしないようにと全て調整しながら作っているのです。時には、失敗して癇癪を起こすこともあるかと思いますが、それはそれだけ真剣な証拠。集中力や忍耐力を高めることに繋がるのです。
社会性が身につく
ひとりでも出来るしお友達と協力して遊ぶこともできます。でもみんな砂遊びが好きなので砂遊びをしている子が一人いるとどんどん集まってくるかと思います。
始めはなかなか自分の道具を貸せない子も、貸したり貸してもらったりを繰り返すうちに一緒に何かを作ったりごっこ遊びができるようになります。一緒に何かを作ったり分担作業をするうちに、ルールの大事さに気づきます。うまくいく時もあればうまくいかずにもめてしまうこともあると思います。
その繰り返しの中で、子供たちは少しずつ社会性を身に着けるのです。
免疫力アップ
砂の中の微生物や最近など心配だと思いますが、少しくらいだったら子供に悪い影響は与えません。むしろそれらによって子供の免疫があがります。感染やアレルギーにまで発展しないための注意や対策が必要にはなりますが、大人になった時に砂で遊んでいない子よりは病気に強くなります。
砂遊びで起こる感染症やアレルギーの原因とは?
砂場の衛生面の問題でまず思い浮かべるものが犬や猫の糞やおしっこです。実際に砂場の細菌汚染度を調査した結果、動物の糞からの細菌や猫の寄生虫の卵が見つかった場所もあったようです。特に猫のトイレは問題かと思われます。
家猫でもトイレだけは外でするという猫も多いかと思います。実家の猫の場合ですが備え付けの家のトイレは非常時(台風や、外に強敵がうろついている時)に使用するのみであとは解放感を求めて外のトイレへと出かけて行っていました(田舎だからかもしれませんが)そういう時に使用するのが、畑や砂場といった柔らかい掘りやすいところです。
もしもそういう砂場で発見された大腸菌に感染すると小さい子供は重篤な症状が現れます。
さらに寄生虫の卵がもし、手から口へと入っていくと発熱、肝臓腫大、気管支喘息、目の痛みや網膜の異常による視力障害などが起こる可能性があるのです。
また体質的に砂が体にあわず、金属アレルギーが発症する子もいるので注意が必要です。これは砂場の砂には微量の金属が含まれているためです。金属アレルギーの特徴として現れるのに時間が少しかかるので注意が必要です。(2時間~48時間)
砂を触った手足や、砂がかかった顔などに、赤みや腫れ、かゆみが出ることがあります。
砂遊びを始める前に気を付けないといけないことは?
屋外にある砂場なのですからキレイではないことは承知の上だと思いますが、少しでもきれいな状態で遊ばせてあげたいと思いますよね。
遊び始める前に必ず砂の状態をチェックするようにしましょう。この部分も砂場遊びの一環として親子で二重で行うと、遊んでいる途中で誤って触ってしまったり、気づかず遊び続けてしまうということを少しは防げるかもしれません。
まずはガラスやタバコの吸い殻が落ちていないかの確認をしていきます。けがをしたり誤飲の恐れがありますので念入りに確認していってください。そして犬や猫の糞がまぎれていないか。とてもにおうものなのですぐに気づけると思います。みつけた場合は周りの砂も入るように大きくとるようにして袋に移すようにしてくださいね。
目で確認できるものは上記で防げるかと思いますが、目に見えない細菌・寄生虫の卵などある可能性があるのでなるべく手足を覆った洋服を着るようにしてください。最近は砂遊び用のプレイウェアなどがあるようなので一度検討してみるのもおすすめです。あと裸足も水虫の心配があるので靴を履いて遊ばせるほうが安心かと思います。
また金属アレルギーは汗で反応が強くでる傾向にあるので、こまめに汗を拭くことも大事になります。金属アレルギーを持っているお子さんでも汗をかいている時とかいていない時では症状に違いがあるようです。
約束事で遊んでる最中に手を口にいれない、食べ物を食べないことなど徹底させることも必要です。
遊び終わってから忘れてはいけないことは?
まずは洋服や体についた砂を払い落とし手を念入りに洗いましょう。その場で着替えまで終わらせるとかなり感染のリスクは減るのではないでしょうか。何か食べるときは必ず手を洗ったあとでするように徹底してください。
最後に
いかがでしたか?衛生的ではないからと避けるのがもったいないくらい成長がみられるようです。
私の息子は小さいころ汚れる事が大嫌いな子でした。それでも砂遊びは嫌いになれなかったようでいかに手を汚さないで砂遊びを楽しめるか道具や私の手で試行錯誤していました。子供心にも手が汚れて嫌になる以上の魅力を感じていたのかもしれません。始めは私の手を使って遊んでいた子が成長に合わせて少しずつ汚れることに対しての抵抗も薄れていき、今では学校の授業で泥だらけになってもへっちゃらになるまで成長してくれました。
砂遊びを楽しんでいる時の笑顔はやはり格別です。みなさんもルールや対策を忘れることなく砂遊びを楽しんでくださいね。