5 歳児の手遊びは脳の活性化に?就学前に親が関わること

5歳にもなると、ママはお子さんに対して『小学校に行く前に出来ていて欲しいな』と思う希望や不安などがでてくるころではないでしょうか。

手遊びで、その悩みは解決していくかもしれません!

脳科学的に【手は第2の脳】と称され手と脳の関係は実に密接しているといわれてます。

5歳児は外遊びが多くなる年頃だと思いますが【手と脳の関係】を知るとご家庭でも手を使った遊びに力を入れるべきかがわかります。

小学生に上がる前に心配事を一つでも減らせるように、手と脳の関係とお子様と一緒にできる手遊びをご紹介します。

5歳児の発達する脳と手遊びの関連とは?

脳は5歳になると80%成長し、その後、12歳まで緩やかに大人と同じ大きさになると言われてます。なので、脳科学的には5歳までに脳の発育に力を入れ完成させることが理想。

なぜ手と脳が密接な関係にあるかについてですが、脳神経外科医が研究したペンフィールド・マップはご存知でしょうか。

大脳皮質に電気刺激を与え、刺激が身体のどの部位に伝わるのかの相応関係を解明した実験で、その結果によると脳領域の手と指を占める割合は【感覚野】で脳の約1/3【運動野】では脳の約1/4。

身体全体から手と指のみをみると、脳の占める割合が大きいことがわかります。

それだけ手や指先を動かしたり、感覚を感じたりするのには高度な技術が必要で、脳を発育させるためは手や指を使い感覚野を刺激しなければ発達していかないということになります。

料理に例えると、最初から包丁さばきが上手ではなかったはず。毎日、使うから早く切れたり、どんな形状でも切れるように。ようは手を動かさなければ動くようにはならにということ。

0歳児から今まで色んなものを触り、温度や柔らかい・硬いなどたくさんの感触を感じて脳が刺激を受け【握る・離す・持つ・書く】などの動作が出来るまでに発達しました。

5歳児という時期は脳が完成仕切る前に手先の器用さ【巧緻性(こうちせい)】を育む時期なのです。まだまだ脳の感覚野と運動野に手を使った遊びで刺激を与えなければ巧緻性どころか頑張ろうとしなくなるかもしれません。

5歳児の発達目標と手遊びの関連とは?

一般的な【5歳児の発達目標の『手先の器用さ』に関連したことのみをピックアップ】したことを以下にまとめます!

  • 箸を正しく使えるようになる
  • はさみを使い直線や円を切ることができる
  • のりやテープなど工作用具をうまくあつかうことができる
  • 折り紙を折ったり、貼ったりできる
  • 鉛筆を正しくもち〇△⬜︎がかける
  • ヒモを結んだり、ほどいたりできる(固結びやちょうちょ結び)
  • ヒトの顔・身体を書くことができる
  • 衣服の着脱を1人でできる(ボタンやファスナーの扱いなども)
  • 幼稚園や保育園に行く準備が1人でもできる
  • 簡単なお手伝い(雑巾がけ・服をたたむ、干す・配膳・下膳など)

おおざっぱかもしれませんが、手や指先を使う生活動作や書くことに関してたくさんの目標があります。

さて、お子様は自分の手や指先を使いどこまでの事がクリア出来ているでしょうか?

まだお手伝いが必要なものでしたり、やったことがない作業もあったりするのではないでしょうか。

うちの子の場合、5歳のときはヒモを結べない、幼稚園で着る制服やポロシャツのボタンがまだかけれないことや箸はまだトレーニング用を使用していたと思います。全部のことがパーフェクト!という5歳児さんは少ないかと思います。

5歳の発達目標を達成するのに指先をどう鍛えるかについて考えると・・・。

絵を描くことが好きな子は5歳でも、かなりのクオリティで上手に描くことができる子がいます。なぜ上手に描けるかは単に絵をかくのが好きでヒトよりたくさん好きなモノを描いたからでしょう。

というこは、好きな遊びだと夢中になり多くの時間を費やすから手先はどんどん器用に!

なので手を使う遊びが5歳児の発達目標のクリアに導いてくれるということがわかります。

手遊びをすると脳から出るあるモノで賢くなる?

『楽しい、嬉しい♪』という気持ちは脳からドーパミンという【やる気スイッチホルモン】が分泌されます!

 

ドーパミンの役割はやる気スイッチ以外に【気分や注意、学習、記憶、行動と認識、睡眠】を司る神経伝達物質。ドーパミンの分泌をコントロールできれば記憶や経験から学習するといったサイクルが確立していくそうです。

ドーパミンをコントロールできるようにするには、子どもが楽しいと思う手遊びをしドーパミンをたくさん分泌させてあげることが一番!

『ドーパミンがでてるな~』という目安は遊びに集中して何時間も没頭したりしているときだそうで、この没頭する時間が集中力につながります。

また物事が『めんどくさな~』って感じるときも、楽しい経験を思い出せるから『めんどくさいけど頑張ろう!』と気持ちを切り替えることができるように。

遊びから経験させてあげると、勉強などが苦手でめんどくさくなっても、やる気スイッチを自分の力でいれることができ、結果として賢い子へのプロセスに繋がっていきます。

手遊びで楽しく遊べば苦手を克服できる?

5歳児にとって1番苦手度が高い指先を使う動作は【箸・ボタンをかける・ひもを結ぶ・ハサミ・鉛筆】などだと思います。

そしてこれらは、親が教えるのも一苦労で、親子でイライラしてしまいがちに…。

お子さんがうまく指先を動かせないことでイライラする気持ちを親子で遊びながら練習出来るグッズを使った遊びをご紹介しますね。

 

《親子で箸を使いいくつとれるかな》

食事のとき箸がうまく使えないことで、イライラして箸を投げることもあった我が子…。ご飯中にされると親もつい『こらッ!』って怒り、ご飯の時間が楽しくなくなることもありました。

親子で持ち方と取り方の練習ができる玩具で、我が家も取り入れて遊んだことがあります。食事で箸を使うよりも断然楽しんで箸をもってくれました。親子で競争するときはハンデをあげると子どものやる気が増しますよ!

《ボタンじょうずにとめれるかな》

ウチのこは年長になっても幼稚園のポロシャツや制服のボタンをつけるのに時間がかかっており、登園準備中に『もうやだ~ッ』となって泣いてた日がたくさんあります。そうなると『幼稚園もいかない!』となるので、手伝うことが多くなりました。

特にポロシャツのボタンは小さく、たった2つ、3つに苦戦…。苦手なお子様には楽しく遊べる玩具だと思います。留めること慣れたらタイムを計ってみると上達しているのが数値として目で見てわかるので苦手から自信に変わっていくでしょう。

《ひもを通してちょうちょ結びにチャレンジ》

幼児や小学生だと【ひもなし】の靴にして下さいって指定する施設もあり、ひも靴は転倒などの安全面から履かせないですね。私はひも結ぶのも面倒だったので、ひもなしの運動靴をずっとはかせて練習させたことがなかったです。

ひもを結ぶことと関わらないで過ごすこともできますが、我が子の場合ですが中学の指定上靴がひもタイプでひも通しから苦戦してるのを見たら、ちゃんと練習させてあげれば良かったと後悔しました。

《親子でお支度遊び》

実際のお出かけ時に支度がスムーズにできないと、出かける前にひと悶着なんてことも。ファスナーがうまくかけれずイライラとすることがありました。この玩具はごっこ遊びとして人形を使い支度練習ができるので楽しく挑戦できると思います。

リュックやランドセルなど安定して背負えるために前で留めるクリップがついているものがあります。意外と固くて留めたり外したり子どもの手の力では容易ではありませんが練習あるのみ!

子どもが苦戦するものばかりがそろった知育玩具だと思うので、苦手なお子さんには遊びからはいると、実際のお出かけのときに手こずたっとしても遊びが楽しかったし出来たという経験から頑張ろうとする【やる気】につながると思います。

《安心してチョキチョキ》

どんなに注意して見ていても見てない瞬間に指を切っていることも…。ご自宅でハサミを使うときはおけいこ用でもいいかと…ケガしたときに限って時間外診察だったりします。

ただ、幼稚園や保育園では使っているので、物足りないと感じるお子さんは、学童用ハサミを自宅用で用意して、一緒に遊んで下さい。紙とハサミさえあれば黙々と細かく切ってたりしますが、初めはそれでいいかと。黙々と切る=ドーパミン分泌だと思ってください。

形を切る練習教材もありますが、うまく切れないとイライラしてハサミを投げることを我が子はしたので、自由のほうが面白いものができたり、発想を豊かにしてくれたりします。これは賢さの芽生えだとおもいますよ。

《親子でお絵かき遊び》

正しく鉛筆を持ちキレイな文字を書けるようになってもらいたいですよね。持ち方の練習も踏まえて文字や計算のお勉強となると一気にやる気をなくしていた我が子。ですがお絵かきや塗り絵だと楽しく取り組んでました。

よく遊んだのが色鉛筆で【お絵かきしりとり】連想ゲームにもなりますが、イメージしたものを描き表せることや、形を描く練習にもなります。ママと一緒だと『まだ遊びたい』と驚くほどの好奇心と集中力を見せてくれました。

補助具があると、持ち方をいちいち『違うよ』と注意して、やる気を削ぐことなく取り組めると思います。

☆手遊び時の親の接し方☆

  • お子さんの発想を否定しない
  • 心配な思いから手をかしすぎない
  • 思考や意志に耳を傾けること

楽しいと思う気持ちにさせてあげる関わりをしないとやる気はおきず、練習して欲しい親の気持ちを押し付けただけの手遊びになってしまいます。

だからといって、保育園や幼稚園に丸投げしてしまっては、小学校にあがったときにお子さん自身が苦労する日がきたり、出来てないことに親も頭抱えてたりする事態に。

親が身に付けて欲しいことを手・指を使う遊びに変えちゃうことで、ぐんぐん上達していくと思います。

さいごに

5歳児という月齢は脳がほぼ完成する時期だからこそ指先の器用さ(巧緻性)を育んでいけると思います。脳を活性化させるには指を動かして刺激を与えること!

就学前に子ども自身で出来ていて欲しいことを《手遊びとしてするメリット》を以下にまとめます。

  • 楽しく取り組むことで脳が活性化されドーパミン(やる気ホルモン)が分泌
  • 楽しい経験はドーパミンをコントロールでき記憶や思考から学習意欲がわく
  • 集中力の持続・発想が豊かになる・思考力や記憶力がつく
  • 指先が器用になり箸・ボタン・ひもを結ぶ・ハサミ・鉛筆など苦手の克服につながる
  • 子ども自身で支度・準備ができるようになる

お勉強と、かしこまるとやる気がでないことも親子で手を使って遊ぶことで、子どもは楽しんでくれます。

玩具をもとに説明させて頂きましたがお金をかけず家にあるモノや手作りでもいいと思います。肝心なのは楽しく遊ぶこと!

親が関わることで、お子さまの上達度がわかります。子どもは、誰よりママに褒められたいと思っており褒めると伸び代は無限大といってもいいくらい成長していくと思います。

接し方に注意して関われば、一つ一つ心配事が減って安心してお子さまを小学校へ送り出せますよ。