赤ちゃんが夜中に覚醒して寝不足がつらい!知りたい5つのこと

「赤ちゃんが夜の3時にパッチリ目を覚まし、明け方まで眠らなくなった」そんな日が何日も続き、寝不足でイライラして自己嫌悪に…「どうしたらいいのだろう」と不安で一杯になっていませんか。

私の子供も赤ちゃんの頃、なかなか寝てくれなかったので「5分でいいから休みたい。誰か替わって!」と心の中で助けを求めていました。

ですが最近、親がある習慣をやめることにより、赤ちゃんが自分の力で眠ってくれる方法があると知りました。苦労せずとも、わが子がスヤスヤ寝てくれたら、どんなに楽だろう、と思われる方は多いかもしれません。

赤ちゃんが毎晩起きてしまう状況が、いつまで続くのかはお子さんによって違います。親が寝不足やイライラを感じながら頑張り続けると、産後うつなど、心の病気になってしまう可能性もあります。

親が笑顔でいるために、自分一人で不安を抱え込まないことが何より大切です。本記事では、赤ちゃんが夜中に起きてしまう、という悩みを持つ方が疑問に思うこと5つについて書きました。疑問を解決し、心の不安を軽くしましょう。

最初に、赤ちゃんの眠りの力を育てる方法をご紹介します。

赤ちゃんが夜中に覚醒する時、どうしたらいい?

赤ちゃんが夜にパッチリと目を覚ます日が続いて困った時、皆さんはどうしますか。

「昼寝を短くする」「ドライブをして寝かせる」「色々な方法で日々試行錯誤」など、対応は人それぞれだと思います。

一方で「無理に寝かさないで放っておく」という方もいます。

この、赤ちゃんの眠りの力を育てるための方法(「消去法」といいます)とはまさに、赤ちゃんを寝かせたら翌朝の決めた時間までは構わない、というやり方です(ただし、病気やケガの場合を除きます)。

親にとっては、わが子を寝かせるための労力が減るというメリットが、赤ちゃんにとっては、眠りのリズムを妨げられることなく、自分で眠る力が育つ、というメリットがあります。

赤ちゃんが泣いて起きると、私達は抱っこをして寝かせることが多いですよね。

実はこの「泣いたら抱いて寝かせる」という寝かしつけの習慣によって、「起きると親が構ってくれる」ことを赤ちゃんが覚えてしまうのです。その寝かしつけの習慣をやめて、赤ちゃんが自分の力で眠れるようにするのが「消去法」です。

この方法では、赤ちゃんが寝た後に泣いても、抱っこや必要な時以外の授乳はしません。親は赤ちゃんが寝たら、別室に移動します。

もし、赤ちゃんが大声で泣き続けたら?と心配になりますよね。その場合は、5~15分程度待って、それでも治まらない場合には様子を見に行くのでも大丈夫。

もちろん、赤ちゃんのいる部屋は、壁に頭をぶつけたり、転落したり、何かを誤飲したり、危険のないよう細心の注意を払います。

先ほど、抱っこや必要な時以外の授乳はしない、とお伝えしました。私もそうだったのですが、たとえば夜中に赤ちゃんが何か声を出すたびに、すぐ抱っこや授乳をすると、かえって眠りのリズムを邪魔してしまうことがあるそうです。

赤ちゃんが泣いた時は3~5分位様子を見ましょう。そのまま眠ってしまった場合は「寝言泣き」と言い、寝ぼけていただけなので抱っこや授乳は必要ないのです。

これまで「消去法」について簡単にご紹介しました。赤ちゃんが起きたら、親が寝かせてあげなければ、と思うのは私たちの習慣として自然なことだと思います。それでも、わが子が自分で眠る力を信じて、少しの間何もせずに待ってあげてください。

続けるうちに「こんな簡単に寝てくれるの?」という日もあるかもしれません。お子さんとママが良い睡眠を得られるよう、いつもの習慣を変えてみませんか。

参考:羽山順子ら, 2011. 小児の睡眠問題に対する行動科学的アプローチ

赤ちゃんはなぜ、夜中に覚醒するの?

そもそも、なぜ赤ちゃんは夜中に目を覚ますのでしょう。

赤ちゃんが大人と同じようには夜ぐっすり眠れない理由が分かると、わが子に接する時、少し心に余裕が持てるかもしれません。

赤ちゃんは大人と比べて、眠りのサイクルが定まらず、レム睡眠(浅い眠り)が多いのです。レム睡眠では、体は休んでいても脳は活発に動いています。眠りが浅いため起きやすい状態です。また、赤ちゃんは脳の機能が未熟であることも、夜中に起きやすい原因となっています。

わが子が夜中に目を覚ますからと言って、親が自分を責めることはありません。「赤ちゃんの眠りと脳は成長の途中なので、夜中でも起きやすいのだ」と、まずは心にとめておきましょう。

また、先ほどお伝えしたように、赤ちゃんが寝ぼけている時(寝言泣きの時)に声をかけたり、授乳や寝かしつけをしたりすると、かえって起きやすくなることもありますので、注意したいですね。

赤ちゃんの睡眠時間は足りているの?

夜中に何時間も赤ちゃんが起きている場合、「睡眠時間は足りているのか」「成長に影響はないのか」心配になる方もいると思います。

ですが、赤ちゃんは、睡眠が足りない場合はちゃんと寝るので大丈夫。

こんな話を聞いたことがあります。赤ちゃんが一日中起きないので、ママが心配して病院に電話をしました。赤ちゃんの詳しい様子を聞いた先生は「夜中、ママの眠っている間に、ずっと起きていたのでしょう。その内に起きますから、心配はいりませんよ。」と言ったそうです。

成長への影響はどうでしょう。睡眠は、脳の発達にとって大切です。睡眠不足になると、イライラしたり、集中力が落ちたりします。一方「睡眠不足だから背が伸びない」といったことの根拠はないそうです。

このように、睡眠が足りなければ赤ちゃんは眠りますし、「背が伸びない」など成長への影響について、心配しすぎることはないと考えられます。その上で、眠る環境を整え、赤ちゃんを良い睡眠に導いてあげると、脳の発達にとって良いと言えます。

眠る環境では次の点に気を付けましょう。

・毎日起きる時間と寝る時間を一定にする

・日中は明るい部屋で過ごし、寝る時は暗い部屋で寝かせる

・寝る少し前から、静かな部屋で過ごす(テレビなどはつけない)

いつになったら、ゆっくり眠れるの?

赤ちゃんが夜に目を覚ますことがいつまで続くのか、と不安になっていませんか。今後の夜泣きの変化を知ると、気持ちが少し楽になるかもしれません。

子供の夜泣きは、個人差はありますが、2、3歳頃に落ち着きます。それまでは、ぐっすり眠る時期もあれば、突然眠らなくなる時期もあります。

生後5ヶ月頃から始まる夜間覚醒がどの位続くのかは、やはり個人差がありますが、生後6ヶ月~8ヶ月がピークと言われます。

1歳頃になるとお昼寝も1回になり、夜にまとまって寝る子もいます。一方、イヤイヤ期になり、今とはまた違った夜泣きが始まることもあります。

つまり、子供の夜泣きはいつまでも同じ状態ではありません。今の状態を何とかしようと、あれこれと試している間に、時期が来て、子供が寝てくれるようになるかもしれません。

やっと寝てくれるようになったのに、また別の夜泣きが始まった、という時には、思わずため息が出てしまいます。

しかし、それもわが子が成長している証。大変ですが、親も子供の変化に対応しながら、一緒に成長していくのではないでしょうか。

寝不足がつらい!どうしたらいいの?

寝不足やイライラがたまり、親が大きなストレスを抱えてしまうと、親がうつ状態になってしまったり、子供の発達にも影響を与えてしまったりすることがあります。

親が参ってしまった時、相談できる人や場所を持っておくと、これから子育てをしていく上でも大きな力になってくれます。

相談する先は、地域の保健師さんや保健所、かかりつけの病院、ファミリー・サポート・センター、通っている保育園・幼稚園の先生など、身近な方が相談しやすいかもしれません。

ファミリー・サポート・センターのサービスを利用して、子供を見てもらったり、家事を手伝ってもらったりして、ママが眠る時間を作りましょう。

また、子供と一緒にお昼寝すると、ママも体を休めることができます。心身共に参っている時は、残っている家事は置いておき、まずは体を休めましょう。体が休まると、家事をする元気も出てきます。

子供が夜中に目を覚ますことは特別なことではありません。同じように睡眠不足とイライラで悩んでいるママは沢山います。イライラして子供に当たってしまうなど、睡眠不足でつらい場合は、一人で抱え込まず、早目に相談すると解決しやすいです。

まとめ

いかがでしたか?不安や疑問が少しでも解決し、気持ちが楽になったなら幸いです。

この記事では最初に、赤ちゃんが夜中に起きてしまう解決法の一つとして「消去法」をご紹介しました。赤ちゃんが寝た後、泣いたり、起きたように感じられたりしても、しばらく様子を見ることをお話しました。

そんな時すぐに抱っこや授乳をして寝かしつける習慣をやめることで、赤ちゃんの睡眠のリズムが整い、自分の力で眠れるようになる、というお話でした。

その後、4つの疑問についてお話しました。

・赤ちゃんはなぜ、夜中に目が覚めるの?→眠りが浅く、脳の機能が未熟だから

・赤ちゃんの睡眠時間は足りているの?→足りない場合はちゃんと寝るので、大丈夫

・いつになったら、ゆっくり眠れるの?→個人差がありますが、2、3歳頃

・寝不足がつらい!どうしたらいいの?→深刻な場合は、身近な保健師さんなどに相談

子供が夜ぐっすり眠るのは、まだ先のことかもしれません。ここでご紹介した方法を取り入れたり、身近な方へ相談したりして、大変な時期を無理のない方法で過ごせるよう願っています。