赤ちゃんはなぜ、ママ大好きなの?パパも気になる6つのこと

ママの後を一心に後追いしたり、ママ以外の人が抱っこすると、泣いてしまう赤ちゃん。赤ちゃんのママを思う気持ちは嬉しいけれど、トイレに行くのも、お風呂に入るのも一苦労ですよね。

赤ちゃんはなぜ、ママが大好きなのでしょう?なぜ、他の人を見ると、泣いてしまうのでしょう?そこには意外な理由もあるようです。

お世話にてんてこまいなママ、赤ちゃんの笑顔に、気付いてあげていますか?

赤ちゃんの気持ちをきちんと受け止め、応えてあげる事で、赤ちゃんは、ママ以外の人ともコミュニケーションを楽しめるようになり、その世界を広げていくことができますよ。

①赤ちゃんは、なぜママが大好きなの?

ママの顔を見てニコっと笑う赤ちゃん。ママも嬉しそうに微笑み返します。ママの腕の中で安心しきった赤ちゃんを見ているだけで、みんな笑顔になってしまいますよね。

赤ちゃんはなぜ、ママのことが大好きなのでしょう?ママと一緒にいる時に感じている、安心感・信頼感が大きな理由と言えると思います。赤ちゃんは、お腹の中で慣れ親しんできたママの声が大好き!ママの匂いも分かります。

ママの声を聞き、匂いや、鼓動、肌のぬくもりを感じる事で赤ちゃんは安心できるのです。「抱き癖」を心配する方もいますが、ママの抱っこは、赤ちゃんの成長にとって、とても大切です。

オムツ替え、授乳、抱っこ…と、毎日赤ちゃんの泣き声に、一生懸命応えてくれるママ。赤ちゃんは、他の誰よりも長い時間、愛情を持ってお世話をしてくれているママを、信頼し、特別な存在として大切に思っています。人間の赤ちゃんは、長い期間、親の手助けなしでは生きていけません。いわば本能から、笑いかけたり、泣いたりして、大好きなママを惹きつけ、自分の身を守ってもらっている、という面もあります。

個人差はありますが、赤ちゃんは生後半年くらいで、人見知りをするようになります。ママ以外の人に対しては笑わなかったり、泣いたりするようになります。その様子を見た周りの人は「ママが大好きなのね~」なんて、言う事もありますよね。なぜ、赤ちゃんは人見知りをするのでしょう?

②赤ちゃんが人見知りをする理由

赤ちゃんが人見知りをする理由は、視力や脳が発達し「大好きなママと他の人の区別がつくようになったから」と言われています。ですが実は、赤ちゃんは生まれて間もなく、ママを他の人と区別出来ることが分かっているのだそうです。では、それから半年も経ってから、ママ以外の人を見て、泣くようになるのはなぜでしょう?

個人差はありますが、生後半年が経つと、赤ちゃんには次のような成長が見られます。

・人の顔がはっきりと見えるようになる

・「怖い」という感情を持つようになる

・大好きなママに近づこうと「後追い」を始める

研究によると、人見知りが強い赤ちゃんは、ママ以外の人を見て「怖い」と思う一方で、「近づきたい」という気持ちも持っているのだそうです。「怖いけれど、近づきたい」2つの気持ちの間でどちらをとるか迷っているのですね。

赤ちゃんの人見知りは、意外にも「他の人に興味を持っている」という一面もあると言えそうです。ママ大好きは相変わらずですが、外の世界と関わろうとする、赤ちゃんの成長が感じられるのは嬉しい事ですね。

*赤ちゃんの「人見知り」行動 単なる怖がりではなく「近づきたいけど怖い」心の葛藤 科学技術振興機構 https://www.jst.go.jp/pr/announce/20130606/index.html

③赤ちゃんは、パパの事も大好き?

人見知りの時期、今まで可愛がってくれたパパに対して、泣いたり、抱っこを拒否するようになると、「パパの事、嫌いになっちゃったの?」と心配になるかもしれません。

先ほど述べたように、赤ちゃんの人見知りは成長の証。パパが嫌いになった訳ではありません。

赤ちゃんがママだけに笑いかけたり、抱っこを求めたりするのは、そばにいると「安心出来る」と感じているから。昼も夜も赤ちゃんのお世話に徹し、赤ちゃんの心を満たしてきたママとの間には、信頼関係が育ってきました。

赤ちゃんの「ママ大好き!」の笑顔は、そんなママにとって何よりのご褒美とも言えます。

もちろん、パパがメインで赤ちゃんのお世話をしている家庭など、ママと同じように信頼関係を築いているパパもいます。仕事が忙しくて、赤ちゃんに接する時間が少ないパパも、赤ちゃんとママにとって、かけがえのない存在である事に変わりはありません。

気を付けたいのは「自分だと泣くから」と言って、パパが赤ちゃんに関わるのを止めてしまう事。今までパパの手伝いを頼ってきたママは、負担が一気に増え、一人で頑張らなくては、と思ってしまうかもしれません。

では、パパはどのように赤ちゃんに接したら良いのでしょう?

④パパは赤ちゃんにどう接したら良い?

パパを見て赤ちゃんが泣くときは、パパは赤ちゃんの目をのぞき込んだりしないように気を付けましょう。

先ほどの研究では、人見知りの強い赤ちゃんは、相手の「目」をじーっと見ている事が分かっているそうです。相手が赤ちゃんを見ると目をそらしますが、赤ちゃんを見ていないと、相手を観察するそうです。つまり、人見知りの相手に興味はあるものの、目を合わせるのは苦手なんですね。

パパと赤ちゃん2人きりではなく、ママが一緒にいた方が赤ちゃんも安心できます。ママとパパが仲良く楽しそうに話していると、赤ちゃんもパパに対して安心感を持てるようになるかもしれません。

パパが積極的に子育てに関わると、オキシトシンというホルモンが分泌され、パパも子育てが楽しくなるそうです。同時に、パパによる子育ては、子供の成長にとっても良い影響を与える事が分かっています。「ママ大好き!」なこの時期も、パパの果たす役割はとても大きいもの。赤ちゃんの泣きに諦めずに、ママの力を借りながら、赤ちゃんと関わり続けられると良いですね。

赤ちゃんのお世話以外にも、家事や買い物など、パパがやってくれると助かる事は沢山あります。ママが助かれば、赤ちゃんに接するママの心にも余裕ができます。ママのフォローもパパの大切な役割と言えるでしょう。

⑤この時期の赤ちゃんにとって大切な事

赤ちゃんが泣くと、ママが「眠くなったかな?」と、とんできてくれる。赤ちゃんが笑えば、「あら、ごきげんね」とママもにっこり。

生まれたばかりの時は、赤ちゃんの泣き声におろおろしていたママも、赤ちゃんの泣き方や様子で、何をして欲しいのか分かるようになったかもしれません。

まだ言葉を話せない赤ちゃんのサインをママが受け取り、応えてくれる。コミュニケーションの練習とも言える関わりを通して、ママとの間に生まれた信頼関係が、赤ちゃんの成長にとって、とても大切です。

やがて赤ちゃんは、ママから離れて外の世界と関わるようになっていきます。不安な時はママをふり返ったり、ママの所に戻ってきたりして、安全・安心を確認するのです。

赤ちゃんの心の中には「安全基地」としてのママの存在がしっかりと刻み込まれていきます。赤ちゃんが大人になって、困難に直面した時も、心の中のママの存在が、諦めずに乗り越える力を与えてくれます。

もし、赤ちゃんのサインに気付かなかったり、応えられない状態が続いてしまうと、赤ちゃんの「安全基地」がうまく作られないかもしれません。その場合、人とのコミュニケーションが難しくなったり、生きづらくなってしまう事もあります。

ですが、何歳からでも「安全基地」は作る事が出来ると言われます。それは、必ずしもママでなくても良いのです。しっかりと信頼関係を築けるなら、保育士や学校の先生という場合もあるようです。

とはいえ「自分と赤ちゃんは信頼しあえているかな?」と心配するママもいると思います。「あまり笑ってくれないけど、ママの事好きじゃないのかな?」と。

今は赤ちゃんの様子に一喜一憂するかもしれませんが、赤ちゃんにとって、ママはかけがえのない存在です。わが子がそうでしたが、「ママ大好き!」は、子供が少し大きくなってから感じられる事もあります。

この時期、ママが赤ちゃんとたっぷり触れ合い、愛情を注いであげる事で、自分にも自信を持って成長してくれるでしょう。

⑥この時期の赤ちゃんへの接し方

ちょっとトイレに行きたい時、お風呂に入りたい時、赤ちゃんの後追いに苦労されている方も多いと思います。そんな時も、「ちょっと待っててね」「戻ったよ。待っていてくれて、ありがとう!」と声をかける事が大切です。

「ママはずっといなくなってしまう訳じゃない。トイレが終わったら自分の所に帰ってくるんだ」と分かるようになっていきます。後追いが続いている間はママも大変ですが、落ち着いて声かけを続けあげられると良いですね。

ママからの言葉かけによって、信頼関係が深まります。同時に、赤ちゃんは言葉と出来事を結びつけて考えられるようになり、身の回りの事を理解していく事ができます。

赤ちゃんに言葉をかける時は、次の事を心がけると良いでしょう。

・赤ちゃんの目を見る(ママの口の動きを見る事が、言葉の獲得につながります)

・表情豊かに(嬉しい言葉は笑って言いましょう。無表情だと伝わりづらいそうです。言葉によって表情が変わるのを見て、人の色々な感情を理解出来るようにもなります。)

・無表情になりがちな人は、歌を歌ってあげるのも良いと思います。(私は寝かしつけの時、童謡を歌ってあげていました)

気を付けたいのは、赤ちゃんからのサインを見逃さない事です。子育て情報を調べたり、ママ友とコミュニケーションをとるのに、今はスマホが欠かせないですが、ついスマホに熱中して、赤ちゃんがほったらかしに、という事も。

スマホを見ながら、赤ちゃんのお世話をしていると、赤ちゃんが笑いかけた事にも気付かないかもしれません。ママからの笑顔をもらえなかった赤ちゃんは、コミュニケーションの楽しさを学ぶ事ができなくなってしまいます。信頼関係も深まりませんよね。

赤ちゃんの様子を観察する事は、健康管理の面でも大切です。「何かいつもと様子が違う」というママの声が、赤ちゃんの命を救う事もあります。

赤ちゃんが成長してからも、日頃から子供の様子を観察する事で、トラブルが起きた時、「そう言えば、昨日は元気なかったな」など、思い当たる事が出来ると思います。

ママが毎日のお世話の中で、赤ちゃんのサインに気付くための心の余裕が持てるよう、周りの方のサポートがとても大切です。

まとめ

この記事では、人見知り、後追いなどをする赤ちゃんを育てている方へ、気になる事をまとめました。

①赤ちゃんは、なぜママが大好きなのか?…ママを信頼し、安心感を持っているから

②赤ちゃんが人見知りをする理由…他人に対する「怖い」「近づきたい」2つの気持ちがあり、迷っている

③赤ちゃんは、パパの事も大好き?…パパの事も大好き!パパの役割は大きい。

④パパは赤ちゃんにどう接したら良い?…ママと一緒に楽しく接する

⑤この時期の赤ちゃんにとって大切な事…たっぷりと触れ合い、愛情を注ぐ事

⑥この時期の赤ちゃんへの接し方…言葉かけが大切。赤ちゃんのサインも見逃さないで

いかがでしたか?長い子育ての中で、この時期ほど子供と濃密に接する事はないかもしれません。

目と目を合わせ、笑い合う。抱きしめる。お互いに「大好き」「うれしい」という気持ちで築かれた信頼関係は、その先も子供と過ごす毎日を支えてくれるのではないかと思います。