生後5ケ月の赤ちゃんと一緒に楽しくなる、おススメの手遊び!

生後5ケ月くらいの赤ちゃんは、首も座り、寝返りをうったり、補助具があれば座れたりするころですね。

成長に個人差はありますが、生まれたばかりのころと比べると、身体もしっかりしてきているし、興味があるものを見ると、その動きを追ったりするようになるなど、様々な変化をパパやママは感じているのではないでしょうか?

生後5ケ月の赤ちゃんは、まだ視力が完成していないので、複雑な動きを追うことは出来ませんが、手足に触れるものの感触がわかったり、これまで以上に音に反応するようになったり、喜怒哀楽がはっきりしてきて、楽しさを表したりと、遊び甲斐が出て来るころです。

「でも、赤ちゃんとどんな風に遊べばいいのかわからないし……」そんな風に考えて、遊ばないでいると、赤ちゃんが楽しむ時間ばかりか、パパやママが我が子の成長を感じるチャンスを逃してしまうかも!

まだ、寝ている姿勢のことが多い生後5か月の赤ちゃんですが、パパやママと一緒に楽しむのにピッタリな遊びがあります。

世の中には、赤ちゃん向けのおもちゃがたくさんあって、どれも楽しいけれど、この遊びは道具がいりません。

知ってさえいれば、すぐにできる素敵な遊び。そう、手遊びです!

手遊びは、嬉しいことにただ楽しいだけではないのですよ。今日はそんな手遊びのことについてお話します。

生後5ケ月の赤ちゃんとの手遊びは、楽しいだけじゃない!?脳と身体に与える良い影響とは?

幼稚園や保育園の先生は、手遊び歌をたくさん知っているというイメージがありませんか?

実際、たくさん知っています。

幼稚園教諭や保育士といった保育のプロは、手遊び歌に数々の効果があるとわかっているので、現場で活用しているのです。

そう聞くと、「え?プロにしかできない技!?」と腰が引けてしまうでしょうか?

いいえ!そんなことはありません。

冒頭でもお話しましたが、特に生後5か月ころの赤ちゃんは複雑な動きを追うことはできないのです。幼稚園ではもう少しダイナミックな手遊びもするのでしょうが、ここでは、赤ちゃん向けの『優しく、易しい』手遊び歌をご紹介していきます。

その前に、手遊び歌の効果を少しご紹介。「ただ楽しいから」という理由で手遊びをするのもいいですが、良い効果が期待できるのであれば、知っておきたいですよね!

赤ちゃんの脳の発達を促す

脳は、外部からの刺激によって発達していきます。手遊び歌は、まさに外部から与えられる刺激です。

「手は外部の脳」といわれているのを聞いたことはありませんか?これは、哲学者のカントが言った言葉とされています。他に「手は第二の脳」といわれることもあります。

脳の働きを活発にしたかったら、手を使うというのは、大人にもあてはまりますが、当然、赤ちゃんもそうです。

手遊び歌は、左右の手を使っての遊びなので、右脳も左脳もバランスよく刺激することができるのです。

また、肌と肌の触れ合いにより、くすぐったさや、撫でられることの気持ちよさ、笑顔で歌を歌ってもらうことで感じる嬉しさなどの感覚が育まれます。

手遊び歌による刺激は、赤ちゃんの脳の発達を促し、心の充実感も与えてくれます

生後5か月を迎えた赤ちゃんが、これから先でもどんどん成長できるように、たくさん繰り返し遊んであげましょう!

赤ちゃんが周囲への関心を持つようになる

手遊び歌には、寝た姿勢でやるものも多いですが、生後5か月ころになると、身体を起こしての遊びも出来るようになってきます。

そうすると、視界は広がり、見えるものも変わってくるので、赤ちゃんたちは周囲のものへ関心を持つようになります。

赤ちゃんは、新しい刺激が大好きです。パパやママと同じ視線になるだけでも喜ぶでしょう。そもそも、赤ちゃんは抱っこされたり、膝の上に乗せてもらうことが好きですから、積極的に、姿勢を変えた遊びも取り入れて欲しいと思います。

まだ、見る力が完成していない時期ではありますが、色や形などは感じることが出来ます。

広がった世界を見ながら、手遊び歌をしてあげたら、赤ちゃんの楽しさは一層大きくなるでしょう!

周囲への興味・関心は、その後成長してきて、自分で動くようになったときに役立ちます。どんどん世界を広げるのに、手遊びを活用してくださいね。

リズム感と言葉への感覚が養われる

手遊びには歌がつきものです。歌をたくさん聞いてきた子どもは、歌が上手だったり、リズム感が良かったりするものです。

更に、たくさんの歌の中には言葉があるので、言語感覚の基礎を養うことが期待できます。

歌に合わせて、身体を動かす手遊び歌は、赤ちゃんにリズムを教えてくれます。パパやママの明るく楽しい声で、軽快なリズムの動きを繰り返すことで、身体に感覚を覚えさせることができるでしょう。

たくさんの歌を歌ってあげると、聞いたことがある言葉が増えるということです。言葉は聞くところから習得が始まりますから、多くの歌を聞かせてあげることが良いでしょう。

でも、あんまり歌を知らない……。そんなパパとママ、心配はいりません。急いでたくさんの種類を覚える必要はないのです。

赤ちゃんは、同じこと繰り返すことで学習していきます。

最初の1曲から始めて、自然にちょっとずつ、種類が増えていくという感じが良いのではないでしょうか。

赤ちゃんは、そもそも、楽しいと思ったことは何回でもやりたがります。

楽しくやるというのが、効果を最大にするコツですので、まずはパパやママが「コレ楽しそう!」と思った手遊び歌からやってみてください!

生後5ケ月赤ちゃんとパパやママにおススメする手遊び歌とは?その1【ねんねの姿勢で】

基本的に、手遊び歌に難しいものはありません。そんな簡単な歌の中でも特によく知られていて、遊ばれているものを一部ですがご紹介します。

生後5か月の赤ちゃんは、まだ寝ている姿勢の時間が多いですよね。

ですので、パパやママの方が寝た姿勢の赤ちゃんに触るという遊びが中心になります。

とっても簡単で、覚えやすいメロディのものですので、ぜひやってみてください!

『1本橋こちょこちょ』

足元から、指先でこちょこちょとくすぐりながら、上半身まで動かして、お腹の辺りで「こちょこちょこちょ~!」と、ほんの少し強めにくすぐる遊びです。

色々な動きで赤ちゃんを刺激してあげることができます。

『きゅうりができた』

赤ちゃんをきゅうりに見立てて、料理して食べちゃう!という歌です。「いただきま~す!パクパクパク~!」は、赤ちゃんにぐっと顔を近づけて、笑顔でくすぐってあげましょう。

こちらも、全身を撫でたり、軽くトントンしたりする刺激を赤ちゃんにあげることがきます。

『きらきらぼし』

誰もが知っている『きらきらぼし』のメロディに乗せて、赤ちゃんの手足を動かしてあげる遊びです。動画のように、歌詞に赤ちゃんの名前を入れてみたり、動きの様子を歌詞にしてみたりしながら、自由な発想で楽しむことができます。

赤ちゃんの笑い声は、とても可愛くて、何度でも聞きたくなりますよね。

レパートリーを増やさなきゃ、と思うことはありません。お気に入りを繰り返しやってあげるのも、素敵なことなのです

生後5ケ月の赤ちゃんとパパやママにおススメする手遊び歌とは?その2【姿勢を変えて】

手遊び歌を始めたころは、ちょっとぎこちなかったこともあるかもしれませんが、慣れてきたら、きっともっと他のもやってみようかな?なんて思うことでしょう。

そんな時には、こんなのもどうですか?

補助具があれば座れるようになっている赤ちゃん向けの遊びです

『かいぐりかいぐり』

パパやママの膝に乗せて、赤ちゃんの腕をぐるぐる回してあげる、体操をかねた遊びです。

「かいぐりかいぐり おつむてんてん」「かいぐりかいぐり ひじポンポン」と、腕を動かしてあげてくださいね。

『かいぐりかいぐり』は『ちょちちょちあわわ』という手遊び歌です。歌全体はコチラ。

『ぷるるんぷりん』

少しダイナミックな遊びです。パパやママの太ももの上に寝かせて、歌に合わせて足を回したり、身体を揺らしてあげたり。あまり強くにならないように、優しくしてあげてくださいね。

手遊びを動画で調べると、ママと赤ちゃんでの遊びがたくさん紹介されていますが、ぜひパパもやってください。赤ちゃんにとっては、同じ歌、同じ遊びでも、手の大きさ、声の違い、間の取り方の違いなど、様々な変化を楽しむことができるのです。

手遊びは赤ちゃんだけじゃなく、パパとママにもメリット大!?それってどういうこと?

ここまでで、手遊びが赤ちゃんにとって、心にも身体にも良い遊びであることや、意外にたくさんの歌があるんだな、ということを感じていただけたのではないでしょうか?

ところが、手遊びの効果は、赤ちゃんだけにメリットがあるというものではありません。

とはいえ、赤ちゃんとの遊びに慣れていなかったり、歌が得意じゃないという場合、「手遊び歌を覚えて、一緒に遊んであげなくてはならないのか……」なんて気持ちになってしまって、ちょっと憂鬱になってしまうでしょうか?

そんなことを考える必要はありません。なぜなら、赤ちゃんとの手遊びは、パパやママをも幸せにします。「やらなくちゃ!」と義務感にとらわれるまでもなく、自ら進んで遊びたくなる効果があるのです!

1度やり始めたら、次から次へと手遊び歌を試したくなるはずですよ!

赤ちゃんにも、パパにもママにも分泌される『幸せホルモン』!

「オキシトシン」という名前を聞いたことがありませんか?これは、通称「幸せホルモン」とか「愛情ホルモン」と呼ばれる神経伝達物質です。

触れ合いの中での心地よい状態になった時に分泌されます。

このオキシトシンは、授乳中のママにも分泌されるといいますが、手遊びでも出て来るホルモンです。

手遊び中の何で、オキシトシンは分泌されるのでしょうか。

それは、触れ合いです。そして、パパやママが赤ちゃんの顔を見ていること。

手遊び中、全然赤ちゃんに触らないということはありませんよね。当然、赤ちゃんとは全く違う方向を向いて遊ぶということもありません。

しっかり向き合って、気持ちを通い合わせるように遊びます。

そのことで、このオキシトシンは分泌されるのです。

触れられている赤ちゃんにも、触れているパパやママにも、です。

「幸せホルモン」の影響で、赤ちゃんもパパやママも幸せになります。

幸せに感じられたら、いつでもやってあげたいですよね。我慢することはありません。手遊び歌を歌って、赤ちゃんにたくさん触れて、いっぱいオキシトシンを分泌させましょう!

手遊び歌は生後5か月だけじゃなく、長く使える親子のコミュニケーションツール!

手遊びは、生後5か月を過ぎた後も、長い期間親子のコミュニケーションツールとして活躍してくれます。

手遊び自体は、幼稚園に入ってもできる遊びですので、本当に長い時間親子の絆を取り持ってくれるツールといえます。

また、手遊びを習慣づけていて、赤ちゃんがそれを楽しみにしていると、ご機嫌ナナメになった時にも、効果を発揮!

実は、我が家も随分と助けられました。

外出先で、ぐずりだしたら「一本ばーし、こーちょこちょ」。大抵、機嫌を直してくれたように思います。

おもちゃを渡してみたり、おやつをあげてみたり、と機嫌を良くする方法は色々とあるのですが、その中に手遊び歌があるだけで、まずそれを試すことができます。

物を与える前に、「一緒に遊ぶ」という「親の時間」を赤ちゃんにあげたい、と思っていたので、手遊び歌は本当に役立ちました。

ご機嫌ナナメの時はもちろん、ナナメじゃない時にも遊び歌は、当然活躍します。

時間ができたら、手遊び。その習慣がつけば、いつでもどんな場所でもできますから、ずっと使えるコミュニケーションの道具です。

これから先、赤ちゃんはどんどんと成長して、できることが増えてきます。そうすると、それまでにやって来た手遊び歌のバージョンも上がっていきます。

楽しみ方も変わっていくでしょうから、ぜひ今の簡単な手遊びからやって、変化も楽しんで下さいね。

とにかく可愛い我が子の笑顔がたくさん見られます!

何よりこれが一番でしょう!

赤ちゃんの笑顔と笑い声とは、どうしてあんなにも可愛いのでしょうか!よその赤ちゃんでも可愛いのに、我が子となれば、格別です。

そんな可愛い姿を、直近で見ることができるのは、パパやママの特権だと私は思います。

その可愛い我が子を笑顔にし、笑い声を上げさせているのも、パパやママなんです。

歌を歌いながら、こちょこちょとくすぐると、赤ちゃんは「キャッキャ」と声を上げて笑います。くすぐるのをやめると、笑い声も止んで、赤ちゃんは目で訴えて来ますよ。

「もっとやって!」って。

何回でも繰り返してあげたくなります。

手遊び歌の一番いいところは、やっている間中、親子がずっと見つめ合ったり、触れ合ったりしていることです。

赤ちゃんの幸せそうで、楽しそうな様子を見て、気分が悪くなる人なんていないと思います。私たち親は、子どもの笑顔をたくさん見たいですよね!

手遊び歌は、その希望を叶えてくれます。

一緒に遊べば、一緒に笑えます。そうして、親子の絆は深まっていくことでしょう!

まとめ・生後5ケ月という時期は今だけ!手遊び歌は、愛情を直接表現する方法のひとつです

当たり前のことを言うようですが、生後5か月というのは、ひと月限定の期間です。

どの時期を取ってみても、限定なのは同じなのですが、赤ちゃんの時間はあっという間に過ぎてしまいます。

人は、何を見て時間の経過を感じるかといえば、「変化」なのではないでしょうか。

大きくなってきてからの変化は緩やかですが、赤ちゃんの時期の変化は、目まぐるしいですよね。それこそ、日に日に変化します。

私の場合、やはり「あのころ、もっとちゃんと手遊びすればよかったなぁ」と思うことがあります。

遊びの種類が少なかったとか、歌が下手だったとかいうことではなく、遊んだ時間が短かったかな、と思うのです。

過去に戻ることはできませんから、一瞬一瞬が大切なのです。

そのことを、当事者の内には気づくことが難しかったりするのですが、後で「もっと遊んであげればよかった」という後悔がないように、二度と訪れない生後5か月の今、めいっぱい遊んであげましょう。

赤ちゃんは、愛情をモノでは測りませんが、愛情を求めている存在です。では、彼らは何を愛情だと感じるのでしょうか?

それは、「触れ合う時間」だと思うのです。

「命とは何か」との問いに、「人が持っている時間である」と答えたお医者さんがいました。それを聞いた時、私は「愛情」も「時間」なのではないかと思いました。

忙しいパパやママがたくさんいます。自分の時間を持つことが出来ないことも多いと思います。ですが、ぜひ、パパとママの使える時間を、赤ちゃんに分けてあげて欲しいと思います。

分けてあげるとは、触れ合う時間を持つということです

手遊び歌は、その触れ合う時間を赤ちゃんとパパやママに与えてくれます。ただ抱っこするのも充分に愛情が伝わると思いますが、そこに手足を動かし、歌を聞くという刺激が加わることで、赤ちゃんには大きなメリットが生まれます。

いっぱい、赤ちゃんと遊んでくださいね!