生まれたばかりの赤ちゃんの手を覚えていますか?あまりに小さくて、自分も親になったんだな、と実感された方も多いのではないでしょうか。
そんなわが子が成長し、見せてくれる「おててパチパチ」の仕草。嬉しくて、思わずパパに動画を送ったママもいるかもしれません。この可愛らしい仕草には、どんな意味があるのでしょう。
大人はごく自然に出来るこの動き、赤ちゃんの成長にとっては重要な意味を持っているのです。
「うちはまだパチパチしないけど、大丈夫かな」という方も、気になっているだけでは不安が大きくなってしまうかも。
ちょっと一息入れて、赤ちゃんの「おててパチパチ」の意味をみてみませんか。
赤ちゃんによっては、手がかからなくなってきて、寂しさを感じているママもいるかもしれません。後半では、手を使った遊びなどもご紹介しますので、赤ちゃんとのコミュニケーションに役立てていただけたら嬉しいです。
赤ちゃんが手を叩く意味は?
赤ちゃんが手を「パチパチ」できる、ということは、目の機能が発達して、右の手と左の手との「協調運動」が出来たことを意味しているそうです。
「協調運動」とは、目と手、手と足、右手と左手など、それぞれ別の動きをするものが、まとまって一つの動きをすること。たとえば、手を伸ばして目の前にあるおもちゃを右手で掴むことは右手と目の協調運動、手を叩くことは、右手と左手、そして目の協調運動と言えます。
いずれは縄跳びやボール遊びなど、体のダイナミックな動きに発展していく「協調運動」。子供の発達にとって重要な事なので、この頃の健診では、この「協調運動」が出来るかどうかを見るそうです。
そもそも、手を叩くためには、左右の手を自分の目の前まで持ってきて、それぞれの手がピッタリくっつく位置で合わせなければいけません。
まだ動きに慣れていない時は、手がぴったり合わず、すれ違ってしまうこともあります。毎日少しずつ練習を重ねて、やっと上手にパチパチ出来るようになるのです。
赤ちゃんが上手に「パチパチ」出来たら、それは日々の練習のたまもの。ぜひ、笑顔で喜んであげたいですね!子供と喜びを分かち合うことは、親子のコミュニケーションにとって大切だと思います。
「うちの子はまだ、パチパチしないなぁ」
という方も少なくないと思います。大体生後9ヶ月から10ヶ月頃に、この動きが出来るようになると言われていますが、よく言われるように、赤ちゃんが小さいうちは、成長面での個人差が大きいです。
1歳を過ぎてから出来るようになることも珍しくありません。また、他の動きに興味があったり、親の知らない所で手をパチパチしている、なんていうこともあります。ですので、たとえ健診の頃にパチパチしていないからと言って、心配しすぎる必要はないと思います。
親も楽しい!手でコミュニケーション
この記事をお読みいただいている方は、赤ちゃんの成長や変化を楽しんでいらっしゃるでしょうか。離乳食やオムツ替えなど、日々のことで精一杯で、楽しむ余裕がないという方もいらっしゃると思います。私がそうでした。
ここで、赤ちゃんと手を使って遊ぶ、簡単な方法をご紹介したいと思います。今、余裕がないと思われる方も、赤ちゃんやご自分の手を使って、ぜひ生活の中に取り入れてみてください。
親子の触れ合いは、赤ちゃんの成長にとっても欠かせないもの。親子のコミュニケーションのきっかけとして、一緒に楽しんでもらえたらと思います。
【バイバイ】
パパが会社に行く時、お兄ちゃんやお姉ちゃんが学校に行く時、玄関でママが「いってらっしゃい!」とバイバイしている所を日頃から見せてあげると、赤ちゃんも真似をするようになります。
赤ちゃんが周りの人の動きの「真似をする」ということが出来るようになるのは、1歳になる頃と言われています。赤ちゃんは真似をしているうちに、やがて「バイバイ」という言葉と動作が結びつき、意味を理解していくのだそうです。
今はまだ言葉が分からなくても、パパが「バイバイ」を返してくれたりして、楽しくコミュニケーションできたらいいですね。
【音楽に合わせて手拍子】
ママが手拍子しながら歌を歌ってあげたり、テレビから聞こえてきた音楽に合わせて手を叩いてあげたりしましょう。赤ちゃんと一緒に、手で床をトントン叩くのもよいでしょう。
様々なリズムを楽しむことが出来て、音への興味も広がります。「叩く」という行為は、先に述べた、目と手の協調運動の発達を促してくれるそうです。
リトミックでも行われる「手拍子」。音を使った遊びは、赤ちゃんの興味をひきやすく、おすすめです。ママの好きな音楽を流せば、ママもリラックスできるので、赤ちゃんにとっても居心地の良い空間になると思います。
【手遊び・わらべ歌】
音を使った遊びとして、昔の手遊びやわらべ歌などを楽しめる絵本「あがりめ さがりめ―おかあさんと子どものあそびうた(真島 節子)」をご紹介します。わが家では人気の一冊で、大きくなっても子供の心に残っているようです。
《ちょち ちょち あわわ》はご存知ですか?私は知らなかったのですが、絵本の中の絵を参考に、自己流に歌ってあげていました。その様子を、赤ちゃんだった子供たちが、ジーっと見ていたのを覚えています。
ママが自分の手を使ってやって見せたり、赤ちゃんの手を持って動かしてあげたりして、色々な楽しみ方が出来るおすすめの本です。
【拍手】
この時期、赤ちゃんの動きが活発になり、出来ることが一気に増える子もいると思います。何かが出来たとき、頑張った時などに「やったね!」の気持をこめて笑顔で拍手してあげましょう。
親が自分のことを見てくれている!という安心感や喜びにつながると思います。そのうちに、どんな時に拍手をしているのか、赤ちゃんにも「拍手」の意味が分かってきます。
大げさにほめすぎると、子ども自身の満足感を弱めてしまうことがある、とも言われますが、拍手を通して、子供に「やった!できたね!」という気持を伝えてあげたいですね。
【いないいないばあ】
親が面白い顔をするだけではなく、赤ちゃんの顔を手やタオルでかくしてみたり、「ばあ」のタイミングを伸ばしたり、赤ちゃんの笑いのツボを探ってみましょう。「ばあ」の声を変えてみても喜ぶかもしれません。
この時期の子供が「いないいないばあ」を喜ぶのは、「見えなくても、相手がそこにいる(手の後ろに隠れているだけ)」ということを理解していて、「ばあ!」で「やっぱり、いた!」と確認しているからなのだそうです。
赤ちゃんの成長も見られる、この遊び。赤ちゃんが喜んで遊ぶ意味が分かると、親もより楽しめるのではないでしょうか。
まとめ
本記事では、次のことについて書いてきました。
・赤ちゃんが手を叩く意味とは?→右手と左手、目の「協調運動」が出来ていることを意味している。
・赤ちゃんと手を使って遊ぶ方法などをご紹介→親子の触れ合いは、赤ちゃんの成長にとっても欠かせないもの。一緒に楽しんで。《バイバイ》《音楽に合わせて手拍子》《手遊び・わらべ歌》《拍手》《いないいないばあ》など。
赤ちゃんを育てていると、周りからは「もう〇〇した?」などと言われることもありますよね。「大丈夫!そのうち出来るようになるから」と自信をもっていられる初めてのママは多くないかもしれません。
「もしかして病気?」と心配していても、少したったら急に色々と出来るようになることは少なくありません。一方で、赤ちゃんならではの様子が見られるのは、今だけ。
今は赤ちゃんとのコミュニケーションを楽しんだり、観察したり記録したりすることを大切にされてみてはいかがでしょうか。この先の育児で、ママの自信や励みにつながるかもしれませんよ。