絵本を読み聞かせることによって、子どもに与える効果とは?

世の中にはたくさんの、子どものためのグッズがありますが、やはり子どもにとって「良いもの」を選びたい。そんなとき、よく挙げられるのは絵本ですよね。

「小さいうちから絵本を読み聞かせたら、子どもにとって何かしらいいことがあるのでは?」

そう考えて、子どもが寝る前に絵本を読み聞かせしている方は多いのでは?

 

絵本を読み聞かせることはたくさんいいことがあります!

もちろん読み聞かせをするあなたにとっても!

子どもになれない方でも、絵本というツールで、子どもと同じ世界に浸れることは最大の魅力かも。

どもは想像力を、あなたは子どもとの共感を楽しむことができる良いツールといえるでしょう。

 

一方で、現代絵本に対する期待が高まりすぎていることは不安の種。

絵本はあくまでツールに過ぎませんが、読み聞かせすることで何かしらの教育的効果、道徳性などが身につくのでは、と過剰な期待を抱いていませんか?

 

子どもが純粋に絵本の読み聞かせを楽しむために、絵本の読み聞かせに対する効果をしっかりと押さえて、親子のひとときを楽しみましょう☆

絵本を読み聞かせることに対して効果を期待しすぎな現代

はじめに、なぜ絵本が過剰に期待されてしまっているのか、その誤解を知っておきましょう。

近年出版業界は電子書籍が台頭してきたことにより、縮小傾向にありますが、絵本だけは年々増加傾向に。(イラストや写真が美しいものが特に増えたような気がします)

たくさんあるからこそ、子どもにどの絵本を読み与えようか頭を抱える方も多いよう。

どれも素敵な絵本なのに、頭を抱える羽目になるのは「道徳的」「教育的」であることを無意識に求めがちなのです。

なので、絵本読み聞かせするとき、「これを読み聞かせしたから、子どもは〇〇になってくれるかな?」などといった期待を抱かないようにしてください。

もちろん読書経験によって、私たちは多くのことをそこから学びますし、道徳的、教育的な内容も同様です。

しかし、それらはとても抽象的なことです。絵本を楽しむ子どもたちにはまだまだ高度なことです。

私たちになじみ深い童謡などは教訓が込められているものが多いですよね。例えば赤ずきんちゃんは「知らない人についていかない」

けれど、読み聞かせを聞いた子どもにとっては、「狼にはついていかない」と理解するはずです。

説明してあげてもいいですが、自ら気づき学んでいって欲しいならば、文字を覚え、経験をためた後からでも遅くはありません。

抽象は具体を蓄積してようやく理解していくものですから、焦らずに。

我が家では直接絵本の読み聞かせをしていたのは、弟だけでした。姉にも何度かしたことがあった気がしますが、本棚から勝手に取り出して、自分で眺めることの方が多かったような。

一方、弟は読み聞かせしたにもかかわらず、家族の中では一番読書を苦手としている子に育ちました。

姉たちが年子で時間がなかったことに比べ、弟はゆとりがあったからこそ、様々な期待をしてあれこれやってきましたが……。

読み聞かせをしていたら読書が好きになる、というのは大きな思い込みであったことに気づいたのは、もっと後になってからでしたが。

子どもに何かしら与えるとき、私たちは無意識に何かしらの効果を期待しています。

あれ以降は、明確な教育的効果があるとするもの以外、子ども自身が楽しめることが大切するように心がけています。好きになってくれれば、あとは自ずと価値を自ら見出してくれるだろう、と。

文字を読めないからこそ、絵本を読み聞かせることには効果がある!

「教育的効果を期待しないとして、ならばどんないいこと、効果があるのだろう?」

「読み聞かせをするとき、どんなことに気をつければいい?」

と思われた方々は、是非最後まで読んでいってくださいね。

絵本を読み聞かせることで、子どもには共感力想像力、そして意外かもしれませんが、観察眼も磨かれるのです。

けれど年齢に合わない絵本を読んでしまうと、「つまんない」と大切なふれあいタイムを放り出されてしまうかも。それではこちらが寂しいですね!!!

絵本は朗読ではなく、絵本だからこその読み聞かせであること理解していただければ、子どもともっと楽しく過ごせますよ☆

子どもは文字ではなく、絵を見ている

大人が絵本を楽しめないのは、イラストはチラ見して、文字を追っているから。

しかし子どもはイラストをじっくり見ています。当たり前ですが、文字が読めませんからね。

だからこそ、大人上に、子どもは登場人物の顔や洋服、背景の色などに敏感!

それらが絵本の世界に対してとても親身に、のめり込ませるのです。

絵本はこちらが読んであげないといけないので、子どもの後ろや横から触れ合って読んであげますよね。

幼少期に子どもと触れ合うことで、子どもは基本的信頼感を持ちますし、幸せホルモンも分泌されます。

また、子どもがイラストについて何かメッセージを発しているならば、子どもはその世界に十分に浸れている証!

時には子どもの観察眼に脱帽させられることもあります。

「〇〇見つけたね!」「青色だね〜」と言葉を返してあげましょう。

子どもはあなたと自分が思っていることを共有したがっていますし、反応を返してくれているか意外と敏感です!

近年のイラストはとてもイラストが綺麗で、まるで写真集のようなものも数多くあります。それはそれで楽しいですが、ちょっとお高めだったり。

図書館にはたくさんの絵本や紙芝居がありますので、是非活用してみてくださいね。

我が家では弟が生まれたとき、姉が生まれてからかなり時間が空いたので絵本の多くを処分した後でした。

たまたまあった植物辞典や石辞典を見せていたのですが、案外興味津々で眺めていたのが印象的でよく覚えています。

世界地図や海の動物シリーズなども見せた記憶があります。そこに対して子どもがどうやって楽しむかは語り手次第かも?

読み手は読み方と本のチョイスが求められます!

子どもが十分に絵本を楽しむためには、教育的効果ではなく、発達に即した絵本を読んであげましょう。

読み聞かせは何歳から始めてもいいですが、0〜1歳児から始めるならば、視覚的にぼんやりとしているので、原色やイラストが大きめのものを。

年齢別の絵本を探せるEhonNavi https://www.ehonnavi.net などを活用してもいいですね。

しかし子ども自身の好みが顕著に出てきならば、是非そちらを優先してあげてください。そして朗読ではなく、情緒たっぷりに読み聞かせをしてあげてくださいね。

「え?ちょっと難しい…」と思われたならば、古典の授業でよくきく「音韻とリズム」意識してみてください。

「音韻やリズム」は紙が貴重で、識字率が低い時代とても大切にされてきたのは、頭に残りやすい効果があるからです。子どもがあなたの声と言葉を反芻できることで世界に没頭していけますよ!

慣れてきてから感情をこめて、語りかけるようにしてみてください!

決まったフレーズがよく出てくるものがお勧めですね。例えば「大きなカブ」とか。

我が家ではこれが結構人気で、弟に読み聞かせしていると姉たちがよってきて、最終的には「それでもまだまだ抜けません〜!」と戯れていました。

くりかえずフレーズに慣れてくると、子どもはあなたの後に続いて口ずさむようになりますし、言葉が自然と出るようになるかも。

まとめ

本稿のまとめは以下のとおりです↓

  1. 絵本に教育的効果は期待しないで、子どもが楽しめることを第一に
  2. 絵本の世界に没入することで共感力や想像力、観察眼が芽生える
  3. 子どもが自分の見聞きしたものを共感したがるので、しっかり反応してあげて!
  4. 読み聞かせするときは、出来るだけ体を密着させること
  5. 年齢に即した絵本と、好みに応じて絵本を選んであげて
  6. 読み聞かせは朗読ではないで、読み方を工夫してみよう!

絵本にはきっとまだまだ子どもにとっていい効果はありますが、あくまで道具に過ぎません。あなたが子どもと触れ合える時間だと思って、気楽に楽しいひとときを過ごそうと思ってくだされば幸いです。

我が家では読み聞かせは好評でしたが、寝る前に読むと逆に興奮して寝てくれないのが悩みでした。

こちらがコントロールしやすいツールなので、あなたと子どもの様子を兼ね合いながら、是非活用してくださいね!

最後まで読んでくださってありがとうございました!