子供が挑戦しないので心配!チャレンジ精神の育て方はある?

我が子には、色々なことをして欲しいのに、失敗が怖いのか全然トライしようとしない……と心配になりませんか?

チャレンジ精神旺盛なお友達を見て、「ウチの子だって、やればできるのに!」とヤキモキしてしまう事もあるでしょう。

でも、子どもは、ちゃんとした理由があって【失敗を怖がって】います。

そして、我が子の為と思って対応をしているつもりなのに、逆効果を生んでしまう接し方もあります。親の無意識の行動で、子どもは挑もうという意欲を失ってしまうのです。

子どもが不成功を恐れたり、避けようとしたりする理由を知り、どんな事にも挑んでいく気持ちを育む関わりを考えてみましょう!

子供は何を怖がって挑戦しないの?

ブランコやジャングルジムを怖がるとか、勝ち負けのあるゲームを嫌がるとか、『それの一体何がイヤなんだろう?』と思うこと、ありませんか?

 

私たちが、『全然大した事じゃないでしょ?』と感じても、子どもにとっては大問題だったりします。

 

全くトライしない我が子にヤキモキするばかりで、無理やりさせようとしても、子どもの意欲は育ちません。

 

挑戦することの何が嫌かを知ることで、ウチの子もそうなのかも!と感じたら、より良い対応が出来るはず。

 

【こんな理由かな?】の例を見てみましょう!

「やってみたらどうなるだろう?」のイメージが出来なくて怖い

想像力とは、経験によって発達します。人生経験が乏しい子どもはイメージをする事が苦手。先を読む、などという高等技術はありません。なので、目の前に表れた物が、自分にとって得体の知れない物である時、子どもは怖がってしまう事があります。

 

でも、赤ちゃんの頃は、何でもかんでも触りたがったり、登りたがったり、危険も関係なしでやろうとするでしょ?と思われるかもしれませんね。確かに、赤ちゃんは好奇心の塊で、チャレンジャー!やってみたらどうなるかなど、全く考えません。

 

チャレンジを避ける子は、その頃よりもずっと心が成長しているので怖がります。どうなるかのイメージは苦手でも、【やったら、必ず変化がある】事は分かるようになっている証拠。

 

【変化】の想像が難しい事が、子どもに挑戦をためらわせています。

「失敗したら恥ずかしい」と周囲の目が気になって怖い

大人でも、しくじったら普通に恥ずかしいもの。

しかし、子どもの失敗なんていうものは、大人に比べれば可愛いもので、全然問題ないように思えます。

 

なのに、子どもの中には、失敗を恥ずかしい事と感じていて、挑むのをためらってしまう子がいます。

 

そもそも恥ずかしさの原因は【周囲の目】。人の目に自分がどう映るかを気にするようになった証拠です。

 

ただ、失敗をすると恥をかくという気持ちが強すぎると、単純な事に対しても試そうとする気になれません。まず先に、『恥をかきたくない』と考えているから、『最初からやらなければ良い』という発想に行きつきます。

 

結果、とても消極的な子どもに。

でも、『子どものくせに、自意識過剰!』と思うのはダメです。

その心理は、空気が読めるようになったという成長の表れなのですから!

 

子供を挑戦しない人間にする、【学習性無力感】に気をつけて!

【学習性無力感】という言葉をご存知でしょうか?【獲得された無力感】という訳語もあります。心理学者のセリグマンという人が提唱しました。

 

長い期間、ストレスを避ける事が出来ない環境に置かれた人や動物が、その状況から逃げようとする努力すらしなくなってしまう現象を指します。

 

子どもは、頑張っても上手くいかなかったり、思った通りの結果が出せなかったりする事が頻繁にあります。また、新しい事を試したくても、ためらいが先立って思う通りに踏み出せない場合も。

 

そんな我が子を見た時、どのような接し方をするでしょうか?『次は絶対に良い結果を出させたい』『困難な事もやってみて欲しい』と思うあまりに、強い言動になってはいませんか?

 

親にとっては、子どもを奮起させようとしているつもりでも、それが毎回では、その子は『もう何をやってもムダだ』と感じるようになって、頑張る気力もなくなり、チャレンジ精神も持てなくなります。

 

親の働きかけが、子どもに無力感を学習させている可能性があるのです。

 

子どもに対する理想が高ければ高いほど、子どもの不出来やトライしないのを許せなくなる傾向があるのが親というもの。『このような子に育って欲しい』と理想を持つのは大事ですが、その理想は一体誰の為のものでしょうか?子ども本人の為?それとも、親の為?

 

もしも、消極的な子どもに、『どうせ自分はダメだし』という雰囲気を感じたら、親子の会話を思い返してみてもいいかもしれません。

挑戦しない子供にしない為に、親が出来る事は?

子どもが物事を試そうとしないのには理由があると分かっても、どうしたら我が子のチャレンジ精神を育てることが出来るのか、悩ましいところ。

 

必要なのは、子どもが安心して挑戦出来る環境を作ることです。

 

ただし、それは【親が手を回して、失敗させない環境】ではありません。そこを間違うと、子どもは逆に成功できない事を恐れるようになる可能性も。

 

子どもを軸にした適切な関わりをすれば、自分から色々な事をやってみるようになるでしょう。

子から【失敗する機会】を奪わない事

まず、親自身が【失敗=悪・恥】と思うのをやめなくてはなりません。

 

親はどうしても、我が子を我が身と感じがちです。私にも覚えがあります。子どもの失敗を見て、自分が恥ずかしくなったという過去が。

 

子どもは親の様子や表情を見て、自分のせいで恥をかいたと察します。罪悪感を覚え、ますます恐れ、恥ずかしいと感じるようになるのです。

まして、しくじったのだと感情的に叱りつけた場合は、子どもの萎縮は激しいものになるでしょう。

 

そして、子どもの為を思ってか、やたらに規制を設ける親もいます。「〇〇はやっちゃダメ」系の指示。結構あるのではないでしょうか?

 

危ないから、汚れるから、色々理由はありますね。そして、これは無意識かもしれませんが『どうせこの子には出来ないから』という発想から生まれる指示です。

 

逆に「〇〇は出来なきゃダメ」というものもあるでしょう。例えば、テストの点数で親が満足出来る結果でなかった時に、態度や言葉でそれを責めるパターン。

 

これらの言動は子どもに『どうせダメだし』と思わせます。そうなると、先に書いた【学習性無力感】という状態になり、それが習慣づくと、先々の人生でもトライ出来ない人になってしまうかもしれません。

 

ただでさえ、上手くいかなかった事にショックを受けている子に、追い打ちをかけるようなマネをしてはいませんか?

 

「何やってんの?」

「なんで、そんなことも出来ないの?」

「あーあ……」

「だから言ったじゃない」

 

ついつい言いがちではないでしょうか?その言葉を聞いた瞬間、子どもの中で、次に挑もうとする気持ちが確実に潰れます。

 

では、どうすればいいのか。

親は、子どもの失敗を【成長の機会】と捉える必要があるでしょう。

 

失敗は成功の母という言葉もあるくらいです。そして、子ども時代は成人より、ずっとしくじりが許される時期。

 

更に、子どもの失敗は大抵、大した事ありません。少なくとも、その後の本人の一生を左右するような大失態は、ほぼないと言っていいでしょう。

 

親の側が、どーんと構えて「いいぞ!次もどんどんやってみよう!」という姿勢であれば、子どもはまたやろうと思えるはず。

 

元々、新しい物事への意欲が強いのが子ども。上手くいかなかった経験から学び、『次はこうしよう!』と考えるのも得意なのです。

子供自身に選択を任せる

子どもが「〇〇やってみたい」と言い出した時、親はどうするでしょうか?

出来そうなことなら、「やっていいよ」と応えるでしょう。では、ちょっと難しいかな?という時には?

 

我が家の子は、小学生の頃、夏休みの宿題である理科作品に命をかけていました。学校で選ばれた作品は、市の大きな会場で2日間だけ飾られるというものでした。

 

我が子は、どこから仕入れて来るのか、『それは小学生にはムリじゃない?』というテーマを持って来て「お母さん、材料を買って」とねだります。

 

そして、大失敗した作品がありました。小学5年の夏休み。彼は【ガリレオ温度計】を作ろうと、大きなビンと小さなビンとビーズを用意しました。

 

大ビンに満たした水の温度によって、中に沈めた小ビンが上下する仕掛けなのですが、小ビンに入れるビーズの重さを調節して、大ビンの水の空気を抜いて、水温に気をつけて……と、とにかく手間がかかる上に、全く上手くいきません。

 

毎日、水とビーズが入ったビンと格闘する我が子。もういい加減にしたら?と思って「間に合わないよ?別の実験にしたら?」と言ったところ、我が子は「いや、これを出す」と言います。

 

結局、上手くいきませんでした。温度計なのに温度が変わっても、どういう変化もないという代物でした。

 

どうするんだろうと思って見ていたら、我が子は、模造紙いっぱいに、制作過程と実験結果、上手く出来なかった原因を考え付くだけ書き込んで、温度計と共に提出。結果、学校の代表作品で出品されました。

 

私は、この経験で【あの時、ムリでしょって言わなくて良かった。別の実験にさせなくて良かった】と学んだのです。

 

子どもに選択させると、大体ハラハラするし、ドキドキします。イライラもします。この時も『失敗作を出すのか……。先生、何て言うかなぁ』などと、親のメンツから余計なことばかり考えました。しかし、我が子は失敗作で成功しています。

 

しばらくの間、彼はなぜ上手くいかなかったのかと悩んでいましたが、作品が代表に選ばれた事で、すっかり立ち直り、翌年はお菓子の筒とグラスで望遠鏡を作りました。

 

これは、成功例のひとつですが、子どもに選択させる事の有効性を証明した一例ではないかと思っています。子が自分で選択した事の結果は、いつでも【成功】と捉えていいのではないでしょうか。

 

思った通りに行かなかったとしても、子どもは自分で選択した事の結果であれば、前向きに受け止め、次に繋げることが出来るのだと思います。

【Iメッセージ】で周囲の目を気にせず挑戦出来る子に!

人の目が怖くて失敗するのがイヤ、というのは、空気が読めるようになったという成長ではありますが、こんな小さな内から世間の視線に怯えてトライしないなど、もったいないことこの上ありません。

 

そんな子には、【Iメッセージ】で行動を促してみてはどうでしょう。

【Iメッセージ】とは【私(アイ)】を主語にして語りかける言葉で、人を動かしたい時に有効なコミュニケーションの極意といいます。

 

主語を【私】にする事で、あくまでも自分の思いを伝えているだけなので、相手を責める印象もなく、相手に命令するような印象にもなりません。

もちろん、子ども相手でも有効です。

 

こちらの言葉の雰囲気を比べてみてください。

 

・「〇〇ちゃん、□□をやってごらん」

・「お母さん、〇〇ちゃんが、□□をやってるところ見たいなぁ」

 

どうでしょう?後者の方がやる気が出るような感じがしませんか?子どもは、親のことが大好きなので、喜んで欲しいと常に思っています。褒めて欲しくて、認めて欲しくて、喜んで欲しくて、色々考えて生活しています。

 

そんな時に、大好きな親の側から「これやってくれたら嬉しいわ」と、持ち出されて来ますから、やってみよう!という気になっても不思議ではありませんよね。

ちょっとハードルが高いかな?という事でも、チャレンジしてみようとするかも!

 

当たり前ですが、その結果がどうであれ、親は喜び、褒めなくてはなりません。いや、義務感に捕らわれなくても、自然に「嬉しい」と子どもに伝えられることでしょう!

 

【Iメッセージ】の良いところは、子どもの意識から周囲の目を外してやれる事。目的を【親のリクエストに応える為】に置くことで、ダメでも親しか見ていないんだから大丈夫!と思える効果が期待できます。

小さな成功体験を積み重ねさせ、結果ではなく過程を褒める

失敗を怖がってためらう子には、【小さな事からコツコツ作戦】はどうでしょうか。

周囲の目が気になるパターンはもちろん、子どもには【失敗した自分を見たくない】という心理もあるようです。

 

これも、自身を客観視出来るようになったという精神的な成長の証といえますが、それでチャレンジ精神が失われるのは、もったいないですよね。

 

そういう子には、小さな成功体験を繰り返させることが有効といえます。

簡単なお手伝いからさせて、出来たら結果ではなく、【手伝ってくれる優しさ】や【過程が良かった事】を褒めましょう。

 

例えば【お皿を運ぶ】なら、『運んでくれてありがとう!ちゃんと両手でしっかり持って、周りに気を付けながら、ゆっくりと歩いたから、上手に運べたね!』といった具合でしょうか。

 

日常の中で、易しいところから徐々にレベルアップしつつ、成功の体験を積ませてあげることで、へこたれない心が育ちます。

 

なぜなら、その子は、結果には必ずそこに至る過程がある事を知っていて、行動の修正で次は成功すると理解出来るからです。

 

先を想像するのが苦手な子には、イメージさせるような働きかけが出来るといいと思います。一番いいのは、一緒にやってみる事でしょうか。

 

信頼している親が一緒にしてくれるとなれば、子どもはどんな事が起きても安心と感じて、初めての経験に踏み出せるはず。

 

失敗には失敗の原因がありますが、成功には成功の原因があります。親は成功の原因に注目して、子どもの頑張りを褒めるようにして欲しいと思います。

挑戦しない子供には、ダイナミックな遊びも体験させよう!

遊びの中でも、チャレンジ精神が試される事があります。お友達は高いジャングルジムにもスイスイ登るのに、我が子は怖がって登らない、という場面に出くわすと、親としてはなんだかガッカリしてしまいそう。

 

他人の目から見れば、別に高いところに登らなくても構わないし、ジャングルジムだけが遊具ではないので、好きな遊びをすれば問題ないと思いますが、親としては、もうちょっと……と感じてしまうのも分かります。

 

遊びの中での恐れは、危機意識の高さでもあるので良い事。でも、過ぎたるはなお及ばざるが如しで、極端に怖がりだと困ってしまいます。

 

これは、単純に【慣れ】の問題もあるので、家族で公園に遊びに出かけた際には、周囲の様子に気をつけた上で、ちょっとダイナミックな遊びも体験させてみてはいかがでしょうか。

 

子どもの体を抱えてグルグル回してみたり、肩車やお馬さんごっこをしてみたり、色々な変化に慣れることで、恐怖心を克服出来ることがあります。

 

恐怖症レベルに高いところが苦手、という場合の無理強いはいけませんが、経験がない故の恐怖であれば、遊びの中で慣れていくことで、行動の幅が広がるでしょう。

まとめ

今回は、挑戦しない子どもについて、その理由や対応法などを見て来ました。

どうでしょうか。我が子が何に対してもチャレンジしない……という心配や不安が、少しやわらいだでしょうか?

 

新たな試みには、失敗がつきもの。そして、失敗するのは親でも嫌なもの。

子どもだって、最初から『失敗してもいいや!』なんてことを思いながら試したりはしません。

 

経験して初めて『失敗したらこんな気持ちになるんだ』と知り、親の関わりによって、それがプラスにもマイナスにも働いていくことになります。

 

そこを踏まえて、私たち親は、挑戦する我が子の背中をそっと支えてやれる存在になれたらいいですね。

 

失敗は悪でも恥でもない。新しい事に不安な様子なら、一緒にやってみる。小さな成功体験で自信をつけさせ、失敗もたくさん経験させる。子どもに選択を任せ、親は見守り、結果ではなく過程に注目し褒める……。

 

親にとっては、随分と忍耐を試されますね。しかし、適切な関わりをしていれば、子どもはその内自分でやるようになります。経験を積んで、『こうすれば、どうなる』のイメージが出来るようになると、むしろやってみたいという気持ちが強くなってくるでしょう。

 

いずれ、親が『手伝おうか?』と言っても『いい、自分でやる!』と、断られてしまう日がやってきますよ。

 

新しい事への興味・関心。成長したいという本能。子どもにはそれらが備わっています。

ただ、心が成長して、色々な感情が分かるようになってきたが為に、ためらってしまうのでしょう。

 

まず、そこを受け止めるところから、挑戦しない子どもへの関わりは始まります!