「スプーンを放り投げちゃった…でも、まだ小さいから、きっとわからないよね」
「しつけが出来ていない…って何を基準に言われちゃうんだろう…?」
ある意味、純粋無垢すぎる我が子に対して、たじろいでしまう方は多いのではないでしょうか?
世間のマナーを赤子が知らないのは当然です。
イギリス哲学者のジョン・ロック曰く、「人間の精神は白紙であり、教育とは精神に印象を刻み込むことである」FOOTNOTE: Footnoteと述べています。
何も知らないからこそ教えなくては始まらない。教えることに、学ことに年齢は関係ありません。
大切なのは教え方を工夫することです!
「まだまだ小さいから……」なんてしつけするのを先延ばしにしていたら、それは逆に遅すぎた!ということになりかねません!
しつけは重要なこと、でもやり方次第!子どものためを思って次章を読んでみてくださいね☆
しつけを始めるのは、0歳から!言葉と行動を繰り返して!
「早すぎることはない、とはいうけれど、0歳から始めればいいの?」
「言葉で言ったって、理解できないじゃない」
答えは、YES!
皆さん答えは既に持っているんです。
新生児に言葉で「だめ」と言っても通じないのは百も承知。
しつけに言葉は必要です。でも、言葉だけじゃダメなんです!
「言葉のみ」は早すぎます
ここまで展開すると、言葉に+α、つまり行動をセットにすればいいんだろうなぁと察しがつく方は多いでしょう。
言葉の後に、行動するのでもなく、行動した後に声をかけるのではありません。
行動しながらを、声をかけるんです!
一歳くらいの赤ちゃんって、ティッシュを箱から掴んで放り投げてばらまいて……なんてことありませんか?我が家の姉弟は、通過儀礼と思うくらいみんなやりました( ^ ^;)
掴むと口に入れるが連動している時期でもあり、危ないと思ったので、我が家ではしつけの対象になりました。
「ダメ」「なんでするの!」とはじめはつい言ってしまっていたのですが、もちろん目を離したらまた繰り返して……。途方にくれたのを覚えています。
腕を掴んで動きを抑制させながら、「ぽいぽいはやめようね」と忍耐強く声かけをしたものです……
それからぶちまかれたティッシュをタッパの中に一緒に戻して。
育児に最も求められるのは忍耐だと思っています笑
赤ちゃんの場合、意味を知らない言葉は音の羅列に過ぎません。
そこに行動を加えてあげると、赤ちゃんは意味を知覚します。正確に理解はしていませんが、察するのです。正しく意味を理解できるようになるまで、繰り返してあげることが大切です。
音と行動、連続的に行われることで、音は言葉として、そして行動と結びつけられ、赤ちゃんは知覚しやすくなります。だからまだ言葉が未発達な乳児期のうちは同時に行うことが大切です。
大体2歳くらいまでを目安に、言葉と行動をセットにしてあげましょう。
2歳は語彙も増え、文節を作れるようになりますから、おうちのルールを丁寧に教えてあげてくださいね。
赤ちゃんは何も悪気があって、それらをやっているわけではありません。
時には嫌はって泣くこともあるでしょうが、きちんとしつけてあげないと首を絞めることになるのはあなた自身、そして将来の子ども自身。
ここで要注意なのは、決して身体的・精神的暴力はいけないということです。
育児ノイローゼで「うまく出来ない子ども」に辛く当たってしまう方がいますが、それは「うまくしつけができない自分」の首も絞めてしまっている場合が多いです。気をつけましょう。
最近は悲しいニュースが続きますが、社会的に育児に対して非協力的な方が昔より多く、溜め込んでしまう人が多いかもしれませんね。
小学校までのしつけの段階を踏まえて、しつけすることを明確に!
「何でもかんでもしつけの対象にするのもなぁ」
「それこそ、子どもだから多めにみてもらえることもあるよね?」
正直とっても、しつけの線引きって難しい!
でもご安心を!
しつけの仕方に段階があるように、しつけすることにだって段階があります。
子どもが言葉を理解できるようになったら、具体的な言葉を使って、成長してきたら抽象的な言葉を…
しつけすることもおんなじです。身の安全に関わることから、マナーまで。
現代社会は、ある程度の年齢に達すると、半ば強制的に社会集団の中に放り込まれます。これが出来たら、次はこれ、という積立方式では遅れてしまうかも…。
ならば!何を達成していて欲しいか、これは守って欲しいか、やらないでいて欲しいか、具体的に考え、逆算して考えましょう☆
小学校入学する6歳くらいまでの場合
しつけと言っても、生活面から学習面、社会面など様々ありますが、小学校に入学したら、ある程度のことができることが求められます。
生活面
- ひとりで着替え、抜いた服の片付け
- 持ち物の用意、片付け
- 決められた時間の就寝、起床
- 決められた時間内の食事
学習面
- 自分の名前が書ける
- アナログ時計が読める、数字の感覚を掴める
- 平仮名をかける
- 姿勢を正して30分程度、机に向かえる
小学生になると、社会集団の中で、可能な限り自立的なことが求められます。
子どもが何かできなくて、親に責任を押し付けていたら、それは「自立的」とは言えない状態ですね。
我が家の弟君は、よ〜く言いました。こんなこと。「なんでやっといてくれないの!」って。やってもらうことを当たり前にしない、礼儀をもってお願いする、ということもリストに加えたほうがいいもしれませんね…。
姉の方は、何か失敗しても自分で反省していたんですがね……
反省できることっていうのは、自分のTO DO LISTをしっかり把握しているからできることなのかも。
小学校に入学すると、家族以外のひととコミュニケーションする時間が圧倒的に増えます。そのとき、挨拶や誰かの家にお邪魔した時、靴を揃えたりできないと恥ずかしいですよね。
行動範囲の拡大なども見越して、しつけリストや、子どもとの「お約束リスト」を作成しておくといいかもしれません。この時期は言葉を中心にしたしつけで、子どもの自尊心を高めてあげましょう。
保育園や幼稚園くらいの3歳から5歳くらいの場合
3歳くらいには文を作ってお話ができるようになります。そうするとちょっと意外かもしれませんが「嘘」もつけるようになるんです。
ここにおいて嘘は善悪に基づいた物ではない、ということは知っておいてください。
「夕食前にお菓子食べたでしょ?」「食べてないよ」
というように、自分の欲求に基づくための嘘なので、ここではこの段階では善悪をしっかり教えてあげたいですね。
生活面
- お箸が使えるようになる
- 自分でトイレに行ける
- 挨拶ができる
- 靴を履いたり、抜いたり、揃えたりできる
社会面
- 順番を待つことができる
- 場所を意識できる
- 嘘をつかない
- 善悪の判断がわかるようになる
3歳前後のイヤイヤ期に伴い、自我か芽生えてくるので自分でなんでもやりたくなる時期。
この時期にできることを増やしてあげましょう。
できなかったことを怒るのではなく、「次はどうしたらうまくいくかな?」と言葉を引き出してあげましょう。
しつけと聞くと、「ダメなことをしない」というイメージかもしれません。
「してはいけないこと」という規範意識の強さは、人としての個性を潰したり、創造性を低下させ、思考力の停止を招くとも言われています。
「できること」を増やし、「ダメなことの分別」をつけさせる、つまりどうしてダメなのか言葉を出来るだけわかりやすくして伝えてあげましょう。
身体で訴えかけていたものを、イラストや映像、言葉で子どもの想像力を刺激しながらしつけをしてみましょう。
まとめ
本稿のまとめは以下のとおりです↓
- しつけを始めるにに、遅すぎることはあっても、早すぎることはない
- 言葉が徐々に発達するまでは言葉+行動で教えてあげる
- 3〜5歳くらいから、わかりやすい言葉使って
- 小学校入学の6歳くらいまでには、約束事リストなどを作成し、子どもの自立を目指してみよう
今回提示したしつけは、年齢に即したもので、わずかな例に過ぎません。
しつけは環境によって変化しますし、求められることも変わるでしょう。
子どもは基準のわからないものに対して不満を抱きやすいです。子どもに負荷をかけ過ぎない程度に何についてしつけるか、自分でも明確にしておくと安心ですね。
子どもを見れば親が分かりますし、親を見れば子どもがわかると言います。愛情を無限に与えることと、甘やかすことは違うということを念頭に、子どもと向き合ってくださいね。
最後まで読んでくださってありがとうございました!