いうことを聞かない時に叩かないで子育てをすることはできるのか?

赤ちゃんが生まれて子供がいろいろなことを覚えていく姿をみることは、本当に嬉しいことですし、もうこんなこともできるのかと感動することも多くあります。

しかし、イヤイヤ期に突入した子供は思い通りに動いてくれず、忙しい時に限って駄々をこねるのでついつい叩いてでもいうことを聞かせたくなります。

たとえいうことを聞いてくれても、躾といって叩いてしまうと罪悪感を感じてしまうこともあり、それでも、また同じような状況になると叩いてしまうという悪循環に陥ってしまうこともしばしばあります。

また、最近では子供の頃におしりを叩いたり、暴力をふるわれて躾をされた子供が問題行動をするようになるという報告がされているので、やはり、悪い影響があるのだと思います。

そこで、本当に叩かないで子育てをすることができるのかについて調べてみました。

叩かない子育てはできる?既にやっている国を知っていますか?

王宮, スウェーデン, ストックホルム, 航空写真

最近では、日本でも体罰を禁止する法律が議論されましたが、実はスウェーデンでは1979年には体罰を禁止する法律が既にできており、叩かないで子育てをすることが当たり前になっています。

これは、1970年代に義理の父親が子供を殺してしまった事件がきっかけで作られた法律で、それ以来、スウェーデンでは子供に暴力を振るわずに子育てをしているのです。

どのくらいの内容が体罰かというと、腕をつかみ上げたり、少し叩いただけでも通報されてしまうそうです。

私はまだ、わがままを言っている姿がかわいいと思えているので良いですが、それでも、朝の忙しい時間に駄々をこねている子供を無理やり立たせたり、おしりを叩いているお母さんを見ると仕方ないのかなぁなどと感じてしまうので、スウェーデンほどの境地には至っていないようです。

西欧では、全域で学校での体罰を禁止する法律がありますので、世界的に子供への体罰をなくす方向に向かっているので、大切な子供たちが、最愛の人たちからひどい仕打ちをされることがない世の中になって欲しいと思います。

叩かれて育った子供たちに現れる恐ろしい共通点!

子供を叩いて育てることがいけないことは分かったと思いますが、実際に子供を叱るときに叩かないでいうことを聞かせることは本当にできるのでしょうか?

それほど悪いことをしていない子供を叩くのは論外としても、急に車道に飛び出してしまった時や包丁などの刃物で遊んでしまった時、せっかく用意したご飯をぶちまけられてしまった時などは頭ではいけないとわかっていてもつい叩いて叱りたくなってしまいます。

しかし、子供の教育というものに世界中の人たちが関心を持つようになって、過去に叩かれて育った大人や少し前に叩かれていた子供たちのデータを集めることによりある共通点が見られることがわかりました。

実は、叩かれた体験をした子供は人を叩いたり、いじめたりする傾向があるそうです。また、逆にいじめられたりする人も多く、落ち着きが無かったり、集中力の無いというデータもあるようです。

子供はやはり親の行動を見て育つということがよくわかる結果だと思います。このデータの中で私が恐ろしいと思ったのが、悪いことをしたときにお尻を叩くといった、それほど体罰と思えないような行為でさえ同じような結果が現れたことでした。

私は子供が生まれるまで知らなかったのですが、最近では2歳までの子供に叱っても怒られた意味が理解できないため、恐怖しか植えつけられないので意味がないということも言われています。

昔の親は、叩いて叱ったときに子供が素直にいうことを聞くので、躾とはこういうものだと考えられていましたが、データを集めてみると結果として親の自己満足だったことが分かります。

子供の目線に立って、会話でいうことを聞かせるということはとても大変だと思います。しかし、体罰をしなくても躾ができると分かったこれからの親は、叱り方について常にどのような方法が良いのか考えながら子育てをしていかなければならないでしょう。

子供を叩いてしまいがちな大人たち

「子供 しつけ 殴る」の画像検索結果

虐待やネグレクト等について調べることもあるので、そういう極端な暴力をしてしまう親のきっかけを見かけることもあります。

そのような人はやはり、自分が虐待されていたり、経済的に追い詰められていてストレスを感じている場合に虐待を始めてしまう傾向にあります。

しかし、一般的な家庭ではそこまでの暴力を行ってしまう人はいないと思います。そのようなストレスが無くても、叩くという行為がありがちな行動であるということに大きな問題があると思います。

自分がそう育てられて、特に犯罪者になっていたり、問題のある大人になっていないので叩くという子育て方法が間違っているとは思わないのです。これは、日本にある風習のようなもので悪いことであるという考え方がないことに原因があります。

ここで、一つ興味深いのはスウェーデンの人に子育てについて聞くと、子供になにか言い聞かせる時に叩くという行為が全く思い浮かばないそうです。

理由を尋ねると、自分が育てられた時に叩かれて叱られるという習慣がないからだと言います。体罰が禁止されてから40年近くたって子供を叩かないということが当たり前になっているということです。

子供を育てるときに体罰が必要ないということが当たり前になっている国がある以上、日本においても叩かないというワンランク上の子育てについて真剣に考える必要があります。

まとめ

子供を持つようになると、親の気持ちが分かると昔から言われていますが、私は、いまだに叩いている大人の気持ちが理解できません。

確かに、言うことを聞かないときや疲れているときなどはイラっとしてしまうこともありますが、叩いてしまえば余計に泣き出してしまいますし、子供との関係も悪くなる一方です。

また、両親が揃っているのに片方に子育てを任せきりになることも教育を担当している側の親の負担になってしまいます。負担が重くなれば自然と手が出てしまうのは容易に予想ができることでしょう。

どの家事や教育がどちらの親の仕事と決めつけず、できるほうができることをやり、お互いの苦労を理解しあうことで、より、充実した子育てをしていくことができるでしょう。